映画『空海 ―KU-KAI― 美しき王妃の謎』で主人公の若き天才僧侶・空海を演じた染谷将太

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2月24日(土)、ベストセラー作家・夢枕獏の小説を原作とする日中共同製作映画『空海 ―KU-KAI― 美しき王妃の謎』の初日舞台挨拶が行われ、主演の染谷将太をはじめ、阿部寛 、松坂慶子、チェン・カイコー監督が登壇。サプライズゲストとして、主題歌を担当したRADWIMPSの野田洋次郎、桑原彰、武田祐介も駆け付けた。

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同作は日本から遣唐使として中国・唐へ渡った若き天才僧侶・空海が、唐王朝を揺るがす怪事件の真実に迫る歴史ミステリー。主人公の空海を演じ、海外初主演を飾った染谷は「こんな経験をさせていただいたのは初めて。すべてが楽しくもあり、辛かった」と撮影を振り返った。

さらに「一生忘れられない作品であり、現場でした。約5カ月間向こうで撮影していて、夢の中にいたというか、『空海』という映画の世界に浸っていたんだなと思いました」と感無量の様子。

阿部は「スケールの大きさ、チェン監督のこだわり、緊張感の中に自分を投じられたというのは、30年ぐらい役者やっていますけれども、稀な経験をさせていただきました」と喜びを噛み締め、続けて中国での撮影で厳しい寒さを目の当たりにしたエピソードを披露。

「僕の時はすごく寒かったんですよ。氷点下10度ぐらい。霧がすごく出ていて、3メートル先の車が見えなくて。撮影現場にエキストラの車が着けなくて、撮影が5時間遅れになる日が2日ぐらいありました」と、苦労話を吐露した。

松坂は染谷との会話を通じて「包容力があって、落ち着いていらして、頼りがいがあって」と感じたと言い、「後に天才と言われる若き日の空海にぴったりな方だなと思いました」とベタ褒め。それを受け、染谷は「若年寄ってよく言われるので(笑)」と照れ笑いを浮かべていた。

また、チェン監督は日本人キャストの演技を「プロフェッショナル」と絶賛。撮影当日に、中国語の台詞を急遽変更することもあったそうだが、「誰も文句を言わずにしっかりやってくれました。映画に対するスタンスを改めて勉強することができました」と、称賛の言葉を送った。

舞台挨拶の後半では、RADWIMPSの3人が花束を持って登場。主題歌のオファーを受けた当初は「意外なイメージもあって」と野田。チェン監督から「この映画にはRADの音楽が必要」とラブコールを送られていたことを明かし、「僕らとしても誇らしかったですし、監督の期待に応えたいなと思いました」とその時の心境を振り返った。

染谷は主題歌を聞いた感想を問われると、「この激しい映画を最後に優しく包み込んでくださった。感動を覚えました」とコメント。舞台挨拶の最後には「この映画は劇場で観ないと損をしますよ。1人でも多くの皆様にこのムーブメントが伝わってくださると嬉しいです。オリンピックの後はぜひ『空海』で燃えてください」と作品をアピールして締めくくった。(東京ウォーカー(全国版)・水梨かおる)