愛知県体育館で豆腐プロレスの第2弾興行が行われ、メインイベントでは、ハリウッド珠理奈(松井球理奈)・シャーク込山(込山榛香)組とオクトパス須田(須田亜香里)・道頓堀白間(白間美瑠)組の因縁対決で、須田・白間組が勝利をして大きな盛り上がりをみせた。

注目の試合はこれだけではない。メインイベントで勝利した須田が率いるダースーベーダーズのメンバーのグイグイ中西(中西智代梨)とミラクルしづか(大家志津香)と、初参戦となったエブリデイ奈緒(太田奈緒)・マイケル下口(下口ひなな)組との対戦カード。

普段はバラエティ班として活躍している2人だが、若手に対して容赦ない攻撃を仕掛け、翻弄した。デビュー戦の2人にとっては地獄のような試合展開になってしまったが、中西と大家は、そのまま一方的に攻撃をしていけば秒殺の勝利もできたのだが、相手の技もしっかり受けて、良いところを引き出して試合を作っていった。結果は12分16秒で中西・大家組の勝利となったが、この12分は長いと取るか短いと取るかわからないが、若手にとって最高の相手とのデビュー戦となった。須田とのチームを組んでいることで、今後はメインの試合などに絡んでくる可能性のある2人だが、どんな相手でも光らす力を持っているので、豆腐プロレスにとってはなくてはならない存在である。

さらに注目はマッドドック宮崎(宮崎美穂)とデビュー戦となるオッタマゲ・マ(馬嘉伶)、左上せいちゃん(福岡聖菜)、カツオ広瀬(廣瀬なつき)組 VS 工事現場同盟を見限り錦糸町道場に戻ってきたストロベリー向井地、サックス古畑(古畑奈和)、MAX中井(中井りか)、プロフェッサー田北(田北香世子)の試合。

宮崎率いるヒール軍団のマッドドックスに加入した馬嘉伶は、ヒールではあるが、不思議系の変幻自在のキャラで試合に挑み、コミカルな動きで相手を翻弄する。デビュー戦から存在感も見せ、AKB48の新曲での初選抜に抜擢された馬嘉伶はプロレスでも注目になりそうだ。

そして本日の一番の注目は工事現場同盟である。これまでクイウチ松村(松村香織)、ユンボ島田(島田晴香)、ボイス山田(山田野絵)、ブラックベリー向井地(向井地美音)で活動していたのだが、島田の引退、向井地の裏切りで戦力ダウンはいがめなかった。厳しい現状になった工事現場同盟は、新しくアンチスリップ真木子(斉藤真木子)が加入して、新生工事現場同盟としてスタートすることに。

対戦相手は、ロングスピーチ横山(横山由依)、モーモー川本(川本紗矢)に加え、グレゴリオ杏奈(アジャ・コング)という強力チーム。初登場の真木子は、杏奈とガッツリ組んで勝負に挑むが、力では負けていても細かいテクニックで、技を切り返し、自分の世界へと持っていく細かい駆け引きもできる知的なスタイルで攻めていった。相方を失った松村も大型の選手との対戦経験もあることから杏奈への攻撃も熟している。島田の得意技だったジャイアントスィングやロープの拝み歩きなど華のある技をしかけつつ、場外でのイス攻撃なども天下一品だった。

これまで足手まといと言われていた山田もこの日は違った。どんなに攻撃されても耐え忍び、カウント2.9で跳ね返し、常に立ち向かっていった。これまでの山田とは見違えるほどで、試合をかき回し、むしろ相手をコントロールするくらいの動きを見せてくれた。

試合は25分5秒で杏奈に山田が抑えられて終了してしまったが、新生工事現場同盟の強さ、そして存在感を一気にアピールできた形となった。試合終了後の山田は「島田さん、どこまで観てますか?拝啓ユンボ島田様、あなたの背中はもう見えません。でも山田は変わりました。今日は負けちゃいましたが、これからはボイス山田ではなく、ユンボ山田と呼ばれるように強くなりたいです」とアピールした。山田は島田の魂を引き継ぐつもりで、これまでの自分のメイクからユンボ島田のメイクにして試合に挑んだ。ハッキリ言って山田は弱い。でも最高だ。

どうしてもメインイベントの松井が注目されてしまう豆腐プロレスだが、その松井と違った良さが他の試合でも展開されているので、第一試合から目が離せない。次回の興行も今から楽しみである。

©WIP2017 製作委員会
©AKS
取材・文/ブレーメン大島