男女が恋仲に発展するための最初のステップである、デート。

互いの愛情と絆を深めあうチャンスとなる一方で、玉砕する場合もある。

二人で同じ時を過ごし、同じ景色を見ていても、男女で感じるものは違うようだ。

あの時、君は何を思い、その行動に出たのだろうか...




泰輔さんと出会ったキッカケは、8人くらいで開催された食事会だった。

少し年上の泰輔さんを見て、友人の佐知江が小声で囁いた。

「彼とか、どう?今40歳だけど、元外資系金融で今はコンサルタント業をしているらしいよ。」

大人で柔らかな雰囲気を醸し出す泰輔さん。しかも見た目だけでなく、条件までいい。

「泰輔さんのタイプは、どんな人ですか?」
「可愛くて家庭的な人かなぁ?」
「そしたら、麻里がぴったりです!はい、そこ番号交換してください!」

佐知江の強引なエスコートで、私たちは番号を交換する。そして翌日、泰輔さんの方からとても丁寧なお誘いが来た。

「麻里ちゃん、先日はありがとう!今度、よければご飯でも行きませんか?」

大人な男性らしく、泰輔さんが予約してくれたのは、いつか行きたいと思っていたふぐの名店、『味満ん』だった。



「うわぁ!私、ここ一度でいいから来てみたくて…さすが泰輔さん。素敵なお店に連れてきて下さって、ありがとうございます!」

年上の男性は、余裕がある。同い年の彼ならこんな特別なお店、滅多なことでは連れてきてもらえないだろう。

「麻里ちゃんが喜んでくれて良かったよ。3月だから、シーズンギリギリだけど。」

泰輔さんの温かい眼差しに、なんだか恥ずかしくなって、私は思わず下を向いた。


デートは順調。しかし一通のメールで全てが変わる…?


Q1:デート中に言われた“仕事優先で”は、鵜呑みにしてもいい?


「麻里ちゃんは、今何のお仕事をしているんだっけ?」

乾杯した後、私たちはゆっくりと話し始めた。

「今はWebデザインの会社で働いています。最近はWebだけではなく、アプリのデザインなどにも携わっていますが。」

「そうなんだぁ。オススメのアプリとか、何かある?」

泰輔さんが興味津々な様子で聞いてくるので、私は少し得意げに話してしまった。

「今はこのアプリがオススメですね。タスク系アプリなら、これとか便利ですよ!」

私は自分の携帯にインストールしているアプリを見せながら、泰輔さんに説明する。

“ヘぇ〜、そんなのがあるんだ!”などと言いながら、泰輔さんは面白そうに私の携帯を覗き込んでいた。

「さすが、麻里ちゃん詳しいね!自分が知らない分野のことを知っている女性って、素敵だよね。無条件に尊敬しちゃうなあ。」

歯の浮くようなセリフもサラリと言ってしまう泰輔さん。褒められて照れてしまうものの、決して嫌な気はしない。

そんな中、見るだけでも思わずため息が漏れてしまうほど、ぽってりと厚めに切られた天然のとらふぐが運ばれてきた。




「はぁ…美味しそう!」

うっとりしながら一切れ口に運ぼうとした時、一通のメールが入った。修正依頼の多い、厄介なクライアントからだ。

「ごめんなさい…。これだけ返信してもいいですか?」

以前、メールの返信が1日遅れただけでひどく怒られた記憶がある。なるべく早めに返信し、済ませてしまいたいと思ったのだ。

「もちろん!仕事ならそっち優先で。」

そう言って泰輔さんは一人でフグを堪能しながら、気にしない様子で待っていてくれた。

「ごめんなさい、すごく厄介なクライアントで。」
「そういう人、いるよね...。仕事、大丈夫そう?」
「大丈夫です!ありがとうございます。」

そこからちょこちょこ返信をしつつも、泰輔さんの面白い話を聞いたり、お気に入りのお店の話をしたりと盛り上がっていた。

そろそろお会計となり、泰輔さんが席を立っている間に携帯を見ると、友達の佐知江からLINEが入っていたことに気がつく。

-佐知江:デート楽しんでる?泰輔さん、どう?
-麻里:すごくいい人!とりあえず今から2軒目^_^
-佐知江:あら、いい感じなの!?頑張ってね❤


「何ニヤニヤしながら携帯見てるの?」

顔を上げると、お手洗いから戻ってきた泰輔さんが笑ってこちらを見つめていた。

「あ、ごめんなさい。友達からLINEが入っていて、それがちょっと面白い内容で…」

一人で笑いながら携帯を打っていたのを見られていたのか。恥ずかしい...。再び手早く佐知江に返信を打つ。

-麻里:今、一人で携帯見ながらニヤついていたのを見られて、笑われちゃったよwまた後で報告するね♫
-佐知江:は〜い!


席を立った間に、既に泰輔さんはお会計を済ませてくれていた。大人の男性のスマートな支払い。やっぱり、余裕がある。

「さ、この後どうしようか?もう一杯、近くで飲んでいく?」
「はい、是非!」

私は嬉々として2軒目へ向かった。

2軒目でもすっかり盛り上がった私たちは、次のデートの約束までして、この日は別れたのだった。


デート中にメールの返信はOKだった?次のデートで変わった態度


Q2 :デートはとても楽しんでいたのに。何が彼のNGポイントだったの?


2回目のデートは麻布十番にある可愛らしいカジュアルフレンチのお店だった。

「春になったらお花見しようよ。僕のお気に入りのバーがあるんだけど、ライトアップされた夜桜を真下から見ることのできる、良い店なんだ。」

「なんて素敵な響き…是非!春になるのが待ち遠しいです。」

そんな先の話もしつつ、食事とデートは楽しく進む。

「麻里ちゃん、映画は好き?最近気になっている映画とかある?」

「来週公開予定の映画で、気になっているのがあります。もしよければ一緒に観に行きませんか?」

「いいね、行こう!映画館で観るのとか久しぶりだなぁ。」

そんな話をしていると、カウンターに置いてある携帯がブルブルと振動した。

グループLINEで何か盛り上がるネタがあったらしく、LINEの通知バッジが“18”と表示されている。

「電話、出なくていいの?」

泰輔さんが気にかけてくれるが、どうせ内容は大したことのない、いつものガールズトークだろう。

「大丈夫です!友達とのグループチャットが、盛り上がっているみたいで(笑)このグループLINE、いつもしょうもないことで大盛り上がりするんです。」

そう言って、私は携帯を鞄の中に押し込んだ。今日はせっかくのデートである。LINEの返信は後でいい。

「さすが女子だね。男は、LINEでそんな盛り上がるってこと、ないからなぁ。」
「たしかに。女子ってLINEが好きですからね。」

食事も中盤に差しかかった頃、私はそっとお手洗いに立つ。

ついでに携帯をチェックすると、LINEの通知バッジは45になっていた。




やはりどうでもいい内容ばかりだったので、ざっと流し読みをして軽い返信を打つ。そしてしっかりと化粧を直してから席に戻った。

「麻里ちゃん忙しそうだね。」

「そうですか?そんなことないですよ!」

そんなことを話している間にお会計となり、私たちはお店を後にする。

「麻里ちゃん忙しそうだから、とりあえず今夜はここでお開きにしようか。」

「え?明日そこまで早くないので大丈夫ですが…」

そう言いながら、泰輔さんが呼んでくれたUberに勧められるがまま乗り込む。こちらとしては2軒目に行くつもりだった分、拍子抜けしてしまった。

「またね。」

そう言って、車を見送ることさえせずに、泰輔さんはスタスタと歩いて行ってしまう。態度が変わったのは明白だった。

-私、デート中に何かした…?

Uberの静かな車内で、私は一人、自分のデートを省みた。

▶NEXT:2月25日日曜更新予定
泰輔がデート中に気になった女の行動とは?:デートの答えあわせ【A】

<これまでのデートの答えあわせ【Q】>
Vol.1:2軒目のデート開始30分。彼女が「明日朝が早い」と突然帰宅したのは、ナゼ?
Vol.2:2人きりでの食事・デートの誘いに乗ってきた。=“脈アリ”じゃないの?
Vol.3:初デートは「19時、駅に待ち合わせで。」このNGポイントはどこ!?
Vol.4:私の、どこがダメだった…?会話も、化粧も服装もすべて完璧だったのに
Vol.5:初デート。「もう1軒行かない?」と言われた時に男が取るべき行動とは
Vol.6:デートの重要なポイント、店選び。女が男を“友達”だと判定した理由とは?
Vol.7:デートにおける永遠のテーマ、お会計問題。どう振る舞うのが女として正解なの?
Vol.8:2対2の食事では全然話せなかったのに。デートで彼女の心を掴んだ平凡男の勝因とは
Vol.9:デート中、体を寄せてきた彼女。ボディタッチ多めなのに、ナゼ答えはNGなの?
Vol.10:「こういうお店、大好き♡」デート中は楽しんでいた彼女の態度が急変した理由
Vol.11:料理大好き、気配り完璧♡男心のツボは押さえても、次に繋がらないのはナゼ?
Vol.12:俺の話に「すごい♡」を連発してたのに。女心を掴めぬ男の、致命的ミスとは
Vol.13:スタイル抜群で、男の心を鷲掴み♡でも男が追ってこない女の盲点
Vol.14:「彼女いるの?」の質問に“脈アリ”と思う男。でも彼女が途中帰宅したワケ
Vol.15:最初は、俺に興味なかったはずなのに。デートで女心を掴めた男の行為とは?
Vol.16:元カノの話をする男の心理。「別れた原因は?」に対する正答とは
Vol.17:デート中、女が犯した小さな失態。男が冷める女の言動とは?
Vol.18:4回もデートしたのに。約束LINEで「全日程NG」を男が食らったのはナゼ?
Vol.19:草食男子の正しい落とし方。女からの誘いに乗り気だった男が冷たくなったワケ
Vol.20:ただの遊びなの?定期的にデートするのに付き合おうと言わない男の心理