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●割高な印象のメーカーPCだが……

2017年にRyzen旋風を巻き起こしたAMD。パーツショップを見ても以前よりも存在感が増したように思う。その一方でBTO PCなどの完成品PCに目を向けると、Ryzen搭載モデルはあるが、さらにグラフィックスにRadeonを採用となるととたんに数が限られてくる。

CPUもグラフィックスもAMDでそろえたいけど、メモリが高い! グラフィックスも品薄傾向で高い! そもそもパーツそろえて組むのが面倒! という人に紹介したいのが、レノボのゲーミングPC「Legion Y720 Tower」だ。

Legion Y720 TowerはレノボのゲーミングPCで、ミドルハイに位置付けられる製品。Intel + GeForce搭載モデルとRyzen + Radeon搭載モデルをラインナップする。前述の通り、日本国内においてRyzen + Radeon構成の完成品PCはそれほど多くない。こうした製品を投入できるあたりに、ワールドワイドで製品を展開するレノボの強みが発揮されている。

今回試用機として用意されたのは、8コア/16スレッドのAMD Ryzen 7 1800X、16GBメモリ、256GB PCIe SSD + 2TB SATA HDD、AMD Radeon RX 570 4GBを搭載した「90H9000DJM」だ。直販サイトでの価格は税込197,640円。

これだけみると「メーカー製PCってやっぱり高いよね」という印象なのだが、レノボ・ジャパンではクーポンによる割引販売を実施している。時期によって割引率、値引き額は異なるのだが、本稿執筆時点(2/22)での価格は税込144,277円で販売されている。

メインストリーム向けのハイエンドCPU、ミドルハイのグラフィックスカード、16GBメモリ搭載ということを考えると「安いがな」とあっさりと手のひらを返してしまう。メモリとグラフィックスカードが高騰しているいまならなおさら安く感じる。

ちなみに下位モデルである「90H9000DJM」は、4コア/8スレッドのRyzen 5 1400、8GBメモリ(シングルチャネル)、256GB PCIe SSD、AMD Radeon RX 570 4GBという構成で、標準価格は144,720円、割引を適用すると101,304円だ。「予算が10万円くらい」という人におススメだ。

●「ちょい足し」も楽なケース

ゲーミングPCの筐体はフロントにデザイン的な特徴を備えたものが多いが、Legion Y720 Towerもその流れをくんでいる。かつてレノボが展開していた「ERAZER」では西洋甲冑をモチーフとした意匠だったが、それよりはいくぶん落ち着いた雰囲気だが、レノボのゲーミングシリーズを表す「Y」のマークがあしらわれている。このほか、天面の排気孔あたりにも「Y」がデザインされている。

フロントには2つの5インチベイがあり、片方には標準でDVDスーパーマルチドライブが装着されている。上部にはフロントのインタフェースを配置。2基のUSB 3.0とUSB 2.0、オーディポート、7-in-1メディアカードリーダーが並ぶ。デジタルカメラで写真を撮影することが多い人にとってカードリーダーはうれしいのではないだろうか。サイドはオーソドックスで、向かって左側のパネルには吸気用の開口部を設けている。

内部へはツールレスでアクセスが可能。背面にあるスライド式のロックを外し、天面の後方にあるボタンを押すだけ。中のスペースも広めで、エアフローが十分確保されているだけでなく。メンテナンスもしやすそうな印象を受ける。

CPUクーラーはAMD純正の「Wraith」シリーズではないが大型のものを備える。リアに120mmファンを標準で搭載する。

電源ユニットはAcBEL製で容量は450W。80PLUS BRONZE認証を取得している。上位のグラフィックスカードへの交換は容量的にちょっと不安。ストレージの増設といった「ちょい足し」が現実的だ。

もし「ちょい足し」するのであれば、5インチベイ×1基、3.5/2.5シャドウベイ×3基が空いている。また、SATAコネクタも2基空いているので、これを利用するといいだろう。

グラフィックスカードは、前方を金属の板、後方も金属フレームで固定している。重量級カードというわけではないが、しっかりと固定されており、PCI Expressスロットや基板に与える影響は少ないと思われる。

●パフォーマンスをチェック - フルHDでどこまでできる?

それではLegion Y720 Tower(90H9000DJM)のパフォーマンスを確かめたい。搭載するグラフィックスカードはAMD Radeon RX 570で、AMDによるとフルHD(1,920×1,080ドット)で、画質設定を高くした場合のゲームプレイに最適だという。そのため、今回は基本的に解像度をフルHDに固定し、画質設定を調整する形で各種のテストを行っている。

・3DMark

まずは3DMark。Fire Strike / Fire Strike Extreme / Fire Strike UltraとTime Spyの各スコアは以下の通り。比較対象があるわけではないので、参考値としてみてほしい。

・FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION ベンチマーク

続いては効果されたばかりのFINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION ベンチマーク。こちらはリリースで、NVIDIAとの協業を大きくアピールしており、同社の開発者向けツール「Game Works」が活用されている。AMD系GPUには分が悪いのだが、最新の国内大型タイトルということもあり、試してみた。スクウェアエニックスによると、スコアの目安は以下のようになっている。

結果は軽量品質では「快適」、標準では「やや快適」、高品質では「やや重い」となった。やはり少々振るわない形にはなったが、基本的に標準でも十分遊べるだろう。

・ファイナルファンタジーXIV: 紅蓮のリベレーター ベンチマーク

続いてはファイナルファンタジーXIV: 紅蓮のリベレーター ベンチマーク。スコアの目安は以下の通り。極端に重いというタイトルでもないので、ここは7000以上のスコアを狙いたいところだ。

こちらはすべての画質設定で7000を大幅に超え「非常に快適」となった。安心して光の戦士業を営むことができる。

・Microsoft Forza Motorsport 7

レースゲームとして「Microsoft Forza Motorsport 7」も用意した。こちらは無料のデモ版でもベンチマークテストを実行できる。画質設定を低/中/ウルトラで計測した。

結果は「ウルトラ」設定でも最小フレームが60fpsを上回っており、こちらも問題なくプレイできる。

・Rise of the Tomb Raider

DX12対応ゲームとしてRise of the Tomb Raiderでもテストした。少し前のゲームという位置付けではあるが、画質設定「最高」でも平均フレームレートが60fpsを超えている。こちらもスムーズなゲームプレイが可能だろう。

○いまだからこそ「お得度」が高いゲーミングPC

さて、駆け足気味にLenovo Legion Y720 Towerをチェックしてきたが、シンプルな構成でいい意味で「メーカーPCっぽくない」作りだ。内部のパーツにこだわる場合は別として、価格やプリインソフトでメーカーPCを敬遠する人もいるが、いまやそういう印象はない。特に価格面では、前述したようにいまのメモリやグラフィックスカードが置かれた環境から考えると(セールとはいえ)割安で「お買い得」といえる。

Ryzen + Radeon搭載モデルということで、AMDファンにおススメとしたが、手ごろなゲーミングPCを探している人のニーズに十分応えられる製品だ。