アメリカ国外に存在する動物動画好きの人々を楽しませたい―それが、ザ・ドードー(The Dodo)の願いだ。

大手デジタルメディアブランドであるグループナインメディア(Group Nine Media)傘下の動物専門の動画パブリッシャー、ザ・ドードーは11月、スペイン語のFacebookページ「エル・ドードー(El Dodo)」を開設した。メディア調査会社チューブラー・ラボ(Tubular Labs)によれば、ザ・ドードーで配信されている動画同様、動物やペット動画を制作するこのページは、ザ・ドードーのFacebookページのフォロワー数の増加と動画再生回数の増加に貢献しているという。

事実、12月時点でザ・ドードーのFacebookページのフォロワー数は1750万人に到達し、Facebookページ単体での動画再生回数は11億回を記録。自社初となる英語以外の言語の事業エル・ドードーを皮切りに、ザ・ドードーはオーディエンス層を世界中に拡大するため、さらに海外向けのコンテンツを導入する予定だ。同社によれば、ザ・ドードーの視聴者の35%がアメリカ国外に在住している。

「[海外向けのコンテンツ]は近いうちに当社が取り上げるストーリーの4分の1を占めるようになるだろう。上位10位の市場を見れば一目瞭然である。たとえば当社にとって上位3位の市場であるインドには、いうまでもなく大きな潜在的可能性がある。言語以上に、現地のストーリーを伝えることが、さらに重要となるだろう。当社と取り組みを行う800の非営利の動物保護シェルター/施設/機関のうち、約150のシェルター/施設/機関がアメリカ国外にある」と、ザ・ドードー社長のユジョン・キム氏はいう。

エル・ドードーの現在



エル・ドードー開設以降、Facebookのフォロワー数は62万人にのぼっている。同社によれば、エル・ドードーのオーディエンスの約半数がメキシコ在住者で、アルゼンチン、ペルー、コロンビア、チリなど南アメリカ在住者が、残り半数のうち33%を占めているという。

現在、エル・ドードーは社員2人で運営されており、1日に4本の動画を投稿している。同社はYouTubeやSnapchatなど、ほかのプラットフォームやスクリーンに事業を拡大することによって事業を成長させることを計画している。ザ・ドードーがすでに獲得しているYouTubeの視聴者の80%はアメリカ国外在住者だ。また、ディスカバーチャンネルを持っているSnapchat向けにザ・ドードーは、スペイン語のコンテンツ制作を開始する予定だと、キム氏はいう。

また、グループナインの出資者であるメディア企業ディスカバリー・コミュニケーションズ(Discovery Communications)が所有するアニマルプラネット向けにザ・ドードーがテレビ番組「ドードー・ヒーローズ(Dodo Heroes)」を制作しているように、同社はディスカバリーラテンアメリカ(Discovery Latin America)など、現地のテレビ局向けにスペイン語の番組を制作できるだろうと、キム氏はコメントしている。

動物コンテンツは鉄板



FacebookがFacebook Watchをアメリカ国外へ拡大するために取り組んでいるように、ザ・ドードーはアメリカ国外の市場向けの番組制作に向け戦略を立てている。グループナインメディアは、ナウディス(NowThis)、スリリスト(Thrillist)、シーカー(Seeker)なども含めた自社傘下のパブリッシャーブランド向けの複数のWatchシリーズを制作するためFacebookと契約を締結している。

Facebookは、コメントやシェアされるコンテンツとして自社ユーザーによるコンテンツを優遇するため、ニュースフィードで自社ユーザー以外のコンテンツの優先度を下げている。このため新しいFacebookページの開設は奇妙な判断のように思えるが、キム氏はザ・ドードーが何も心配していない理由として、ユーザーにコンテンツをシェアさせ、動画に引き込ませる同社の能力を指摘している。チューブラー・ラボによれば、ザ・ドードーの視聴1回あたりのエンゲージメント(「いいね!」、コメント、シェアなどのアクション)は、Facebookの平均の1.5倍に相当するという。

「動物を扱うあらゆる種類のコンテンツがシェアできるとは思わないが、どの動物が、そしてどのような種類の動画がもっとも多くシェアされるかについて膨大なデータを当社は持っている」と、キム氏はいう。

Sahil Patel(原文 / 訳:SI Japan)