Facebookがニュースフィードのニュース表示を減らすと発表してわずか1カ月。複数の情報元によると、すでにニュースパブリッシャーたちは影響を受けていることが明らかになった。

チャートビート(Chartbeat)のデータは2018年1月初旬以降、パブリッシャーに対するFacebookからのトラフィックが6%減少したことを示していると、同社のプロダクト、エンジニアリング、データ担当責任者のジョッシュ・シュワルツ氏は語る。ニュースパブリッシャーを中心に世界中の約5万のパブリッシャーに流れるトラフィックを測定しているチャートビートによると、Facebookからパブリッシャーに流れるトラフィックは、2017年にその参照トラフィックが15%マイナスとなっており、すでに減少に転じていた(全体的に見て、チャートビートが測定しているパブリッシャーの参照トラフィックは、Googleの40%に対して、現在Facebookのシェアは約30%だ)。

この数値の低下は驚くことではない。Facebookは警鐘の意味で、ニュースフィードコンテンツにおけるニュースのパーセンテージは5%から4%になるといっている。つまり、パブリッシャーが20%の低下をおおまかに見込むように暗に述べている。1月の発表以降の実際の下落について尋ねると、Facebook社はeメールで次のように説明した。「我々が発表した先日のニュースフィード改変は、人々がパブリックページではなく、より一層友人たちとつながることを目的にしている。つまり、我々が運営するプラットフォーム上で活躍するニュースパブリッシャーの数は減る可能性がある」。

減ったところ、増えたところ



女性向けライフスタイルパブリッシャー、ポップシュガー(PopSugar)には、トレンドランク(TrendRank)という独自ツールがあり、17カテゴリに渡って700パブリッシャーのソーシャル活動をモニターしている。このツールによると、パブリッシャー向けのFacebookトラフィックは全体的に横ばいだが、ニューヨークタイムズ(The New York Times)、ワシントンポスト(Washington Post)、CNN、BuzzFeedといった大手ニュースパブリッシャーを含むニュースカテゴリのトラフィックは、前月の急激な低下のあとも14%低下していることがわかると、ポップシュガーのプロダクトマーケティングおよび販売戦略エグゼクティブ・バイスプレジデント、クリス・ジョージ氏は述べた(BuzzFeedは自社に関するデータについて、大したことではないと語ったが、そのほかに名前が挙がったパブリッシャーたちは、このデータについてコメントしていない)。

数値が低下したその他のカテゴリは、テックとフィットネスで、季節要因が関連している可能性がある(それらのカテゴリへの関心は、CES期間中や新年の誓いを立てる時期に急騰し、その後減少する傾向がある)。しかし、ニュースの減少に関しては、分かち合うことが難しいコンテンツの優先度を下げるというFacebookの約束が果たされているようだ。

AIを利用してメディア企業がソーシャルメディア上に自社コンテンツを配信し、追跡できるようにするサードソース、トゥルー・アンセム(True Anthem)は、過去90日に渡って数百のパブリッシャーからなる顧客基盤を調べ、Facebookの1月の発表以来全体的なリーチは増加していることを確認した。しかし、すべてのカテゴリが同じように機能しているわけではない。BuzzFeedやアップワーシー(Upworthy)を含むカテゴリである、デジタルだけで活躍するパブリッシャーは11.3%減、一方で、ローカルニュースは25.8%増、雑誌は3.6%増だったと、トゥルー・アンセムCEOのクリス・ハート氏は述べた。

コメントを求めたが、Facebookからは反応がない。コメントが得られ次第、この記事を更新する予定だ。

バイラルリーチは増加



トゥルー・アンセムの数字の内訳を見ると、全体的にリーチを促進している主要因は、コメントがついた、またはシェアされた投稿を反映するバイラルリーチの増加であることがわかる。これはふたつのことを示唆している。ハート氏によると、Facebookはたくさんのインタラクションを生み出している投稿を優遇し、パブリッシャーたちも同様に、たくさんのシェアやコメントを生み出すとわかっている記事を投稿することで対応しているという。



Source: True Anthem

オーガニックリーチを促進するうえで、エンゲージメントがますます重要な役割を担うようになっていると、アップワーシーのチーフマーケティングオフィサー、ジェニファー・リンデナウアー氏は述べている。彼女がいうには、同社はこれまでの長い期間の記録のなかで、投稿ごとの平均ページビューの最高記録を1月に達成したという。

「価値観に合わせたコンテンツの多くがトップに上がってきているのを確認している。つまり、それはオーディエンスが体験していることを反映させた、重要な時事問題に関する記事で、コメント欄に興味深いやり取りや対話を生み出してもいる」と述べる。しかし、結局のところ、パブリッシャーが収益を得るのは、エンゲージメントではなくトラフィックからだ。

いまだ固唾を飲む状況



ニュースパブリッシャーのなかには、昨年はFacebookのトラフィック減少をまともに受けたが、最近の傾向は横ばい、または下落の可能性があるが心配はしていないというものもいる。しかし、いまだに固唾を飲んでいる状況だ。ある大手パブリッシャーは、ここ数週間のFacebookの参照トラフィックの水準は「いつもと変わらない。これまでのところ大きな影響は受けていない。しかし、注視を続けていく」と説明した。

またNBCニュース(NBC News)およびMSNBCのデジタルシニア・バイスプレジデントのニック・アシュハイム氏は、昨年、同社はFacebookへの投稿を減らしていはたものの、前期比でFacebookトラフィックの20%から25%の減少を確認したと述べた(これは、NBCニュース、MSNBC、そしトゥデイ[Today]全体の数字。)今年はこれまでのところ10%近くまで低下していると、同氏いう。

アシュハイム氏によると希望の光は、Facebookのトラフィックがその場限りで終わってしまうことがよくある一方で、GoogleやApple Newsのようなほかのソースからのトラフィックが増加しており、ロイヤリティの高いサイト訪問者の数が増えていることだと述べた。「しかし、それがすべてなのかどうか知ることは難しい。なぜならFacebookは、ニュースフィードの改変はまだ完了してないといっているからだ」と、Facebookのトラフィック低下緩和について語った。

Lucia Moses(原文 / 訳:Conyac)