顔認証サーバーソフトウェアWV-ASF950(写真:パナソニックの発表資料より)

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 パナソニックは20日、ディープラーニング顔認証システム「FacePRO」を8月より発売すると発表した。

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 顔認証技術といえばNECが広く知られている。昨年の3月、世界的権威のある米国国立標準技術研究所(NIST)が実施した動画顔認証技術のベンチマークテストにおいて、照合精度99.2%と第1位の性能評価を獲得ている。

 他方、パナソニックはシンガポール国立大学と共同で顔認証システム「FacePRO」を開発。昨年5月には、NISTが公開しているベンチマークデータセットにおいて、世界最高水準の顔照合性能を実現したと発表した。

 その実績もあってか、法務省は昨年10月、羽田空港の顔認証ゲートにパナソニック社製を採用。2020年の東京オリンピック・パラリンピックに向けて増加する訪日外国人の出入国に対応できるリソースを確保するため、顔認証技術の活用により日本人の出入国手続きを合理化する。

●「FacePRO」の特長

 ディープラーニングと呼ばれる機械学習手法と、誤りを抑制する類似度計算手法を組み合わせた独自のアルゴリズムを採用。

 左右45度や上下30度の顔向きが付いた顔やサングラス等で一部顔が隠れている場合でも照合が可能だ。加えて、顔認証に最適な顔画像を撮像段階から狙って自動調整する「iA(インテリジェント・オート)モード」を搭載。ネットワークカメラi-PRO EXTREMEと顔認証システムを併用し、カメラ側で切り出した顔認証に必要な画像のみをサーバー側に送る。

 FacePROとiA機能搭載カメラを組み合わせることで、サーバー負荷が大きい画像解析はカメラ側で実行。ネットワークの負荷も低減し、リアルタイム性確保を狙う。

 なお、最大で3万顔の登録が可能という。

●顔認証システム(パナソニック、「FacePRO」)のテクノロジー

 認識が困難とされていた、斜め顔、経年変化、サングラス着装にディープラーニングで対応。8月の発売までには、マスク着装の顔も認識可能だ。

 ネットワークカメラのiA機能が、シーンを自動識別。認識に必要なベストショットを生成。最小限のデータで、顔認識の精度を上げる。顔認証システムのコストを下げつつ、認識率を向上させることができる。

 2020年の東京オリンピック・パラリンピックの開催に向け、セキュリティ対策は急務だ。そのような中で、パナソニックは顔認識技術でトップを走るNECの背を捕らえたのだろうか。