北米フォード社長が「不適切な行動」で突然の退任。CTOなど歴任し自動運転やスマホ連携システムに精通

北米フォードが、社長のラジ・ナイール氏を2月21日付けで退任したと発表しました。フォードは内部調査によって「不適切な行動が社内規範に矛盾すると判断した」としており、まだ後任も決まっていないとのこと。北米フォードは退任の具体的な理由は明らかにしなかったものの、後任を選ぶ間もなく即座に退職せざるをえない状況というのもなかなかあるものではありません。フォードCEOのジム・ハケット氏は「我々は慎重かつ徹底的な検討の結果、今回の決定を下すに至った」とその判断がかなり難しいものだったことを伺わせています。

内部調査の発端となったのは匿名の苦情とされることから、短絡的に考えれば、社員やその他へ常習的なセクハラ行為があった可能性なども考えられます。

最近は、ハリウッド方面でのセクハラ問題で大物のプロデューサーや俳優が降板となったのをきっかけに、セクハラ問題を訴える「MeTooムーブメント」がSNSを中心としてと世界中にうねりを広げており、企業でもセクシャルハラスメントへの対応に神経をとがらせざるを得ない状況になりつつあります。


ラジ・ナイール氏は2017年6月までフォードCTOの職を務めていたこともあり、特に技術面での舵取りに重要な貢献をしてきた人物。製品開発責任者として世界で販売されるフォード車を知り尽くし、自動運転車やスマートフォンに連携するインフォテインメント、モビリティサービスに重きをおいたブランド戦略を主導してきたことを考えると、ナイール氏の退任は大きな痛手に違いありません。

ただし、立場やキャリア上重要だからといって行動規範に反する者の処分に変化があっては、フォードというブランド全体の損失を招きかねません。ナイール氏の退任がいますぐフォードの技術力の凋落を招くわけでもなく、即時退任という選択は企業文化の改善とブランド維持または再編のために必要なことをした結果といえそうです。