弘前大学と東北電力は、同じ青森県民でも聞き取るのは難しいとされる津軽弁の音声をAI技術で認識し、文字データへと変換することに成功した。ネットでは称賛の声とともに、他の方言への応用にも期待の声が上がっている。

今回の成果は、弘前大学と東北電力が昨年11月に実施を発表した共同研究によるものだ。昨年8月1日から今年1月31日まで、AIの音声認識技術・言語処理技術を活用し、方言や訛りを含む音声データを標準語に変換し実用的な文章として理解できるか評価と検証を行ってきた。

報道資料によると、これまで弘前大学はAIを活用したゲノム解読の研究に取り組んできており、今後は音声分野で研究データの蓄積を進めるという。医療現場における患者との対話で活用を検討するほか、様々な分野に応用し新たな事業化の可能性を検討する予定とのこと。

一方で東北電力は、研究で得られた成果を年間150万件の申し込みや問い合わせが寄せられるコールセンターの待ち時間や通話時間の短縮につながるように活用していくという。

Twitterでは、

“いよいよ方言の保存をAIに任せる話が現実っぽくなってきたな。”
“これは偉業だ…ご年配の方のはどれだけ頑張ってもニュアンスしか分からんかったし、もはや身ぶり手振りで理解してたからなぁ。”

と称賛の声が上がっている。

“山形弁もおねがいしたい。祖母の親戚と会話が成立しない。”
“これはすごい。応用すれば他の地域でも使えそう。今の若年層は割とどこの地域でも方言ゆるまってきてるけど、高齢者層は方言バリバリの人も多いからね。”

と、特に高齢者は方言を使って話す人が多いため、津軽弁だけでなく他の方言への応用に期待を寄せる人も少なくない。

地元紙『東奥日報』によると、当初は「へば」「〜するはんで」といった津軽弁が「エヴァ」「半で」と誤って表示されるなどの困難さもあったが、人の手で正確な単語を入力しAIに学習させることで精度が向上。認識率は75.9%から93.9%に上がったという。

独特の言い回しで、県外出身者には外国語に聞こえるほど難しいとされる津軽弁。AIを活用した翻訳が実化されれば、医療・介護現場の意思疎通がスムーズになることはもちろん、方言の保存・伝承にも重要な役割を果たしそうだ。
(山中一生)

■関連リンク
弘前大学と東北電力によるAIを活用した通話のテキスト化と要約に関する共同研究の実施について
https://www.tohoku-epco.co.jp/news/normal/1195182_1049.html
弘前大学
http://www.hirosaki-u.ac.jp/
AIで津軽弁の文字化成功/弘大・東北電力
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180219-19215427-webtoo-l02