今後は付加価値の高い作物栽培につなげる(プラントライフシステムズ提供)

写真拡大

 東京理科大学とプラントライフシステムズ(横浜市港北区、松岡孝幸社長、045・565・9592)などの研究グループは、通常より作物の収量や味覚が優れる新型植物工場を完成させた。3月に高糖度ミニトマトの出荷を始める。光合成促進シートの産学共同開発に加え、同大長万部キャンパス(北海道長万部町)での地域連携で、産業廃棄物のホタテ貝殻をトマトの培地に使用。施設は同大の土地に建設し、同大ファンドが同社に出資している。

 プラントライフシステムズの技術の特徴は、作業を指示する独自のアルゴリズムに加え、自動車の自動制御技術「モデルベース開発」の応用、さらにそれによる細やかな水管理でトマトの生育促進が実現するアルカリ培地などだ。

 極寒地でも作物が丈夫に育つため、東京理科大の事業会社「東京理科大学インベストメント・マネジメント」(東京都新宿区)が注目。地方創生事業による同大と長万部町の連携に同社が加わった。

 具体的には、プラントライフシステムズは光合成を促進する波長だけ通すシートを、同大グループと共同開発して施設の屋根に設置。さらに長万部町から輸出されるホタテで捨てられている貝殻を培地に使った。

 これらにより収量が通常の植物工場の1・5倍以上、糖度が通常の8に対して10以上になるミニトマトが育成できた。

 同町の同大の土地に1000平方メートルの1棟を建設して栽培を開始。8月までに計10棟を設置し、40人前後の雇用を生み出す。施設の暖房を灯油ボイラから同地の温泉水に代える計画もある。さらにメロン、お茶など付加価値の高い作物の栽培につなげる。