画像提供:マイナビニュース

写真拡大

「ワンダーフェスティバル」(通称:ワンフェス)は、フィギュアなどを含む造形物である「ガレージキット」を製作したものを展示・販売するイベント。ここでは、2018年2月18日に開催された「ワンダーフェスティバル2018[冬]」で開催されたステージ「今期WSCアーティスト著、ZBrush4R8書籍の紹介とキャラクターデザイン」の模様をレポートする。

ステージには、第34期WSC(ワンダーショウケース:ワンフェスから誕生した新進気鋭なガレージキット作家の育成を目的としたレーベル)アーティスト・ウチヤマ リュウタ氏と、文化学園大学の服装学部教員・高村是州氏が登壇。原型製作向けの3Dモデリングツール「ZBrush」(ズィーブラシ)の基礎の製作手順をライブで解説されたほか、フィギュア以外での3Dプリンター活用法なども紹介された。

○ZBrushの基礎を学べるフィギュア制作入門書

まず、ウチヤマ氏は、ZBrushの解説書「作って覚える! ZBrushフィギュア制作入門」(2018年2月25日発売予定)の紹介を交えながら、ZBrushでフィギュアを作成のための作業工程を解説した。本書ではZBrushの基礎を学ぶことができ、「よくある解説書のような項目はほとんどなく、作例を追いながらしっかりと機能を覚えられます」とアピール。最終的には例題にあるアリス風のデフォルメキャラのフィギュアを作成できるまでになるという。

ウチヤマ氏の元でZBrushを学んだという高村氏も「この書籍には学んだことの内容が細かく丁寧に解説されていています。僕も最初は何もできませんでしたが、最終的にはキャラクターを製作できるまでになりました」と太鼓判を押した。

イベントでは、ZBrushでキャラクターの顔を製作する手順を紹介。ウチヤマ氏は「ほっぺたなどを作りたい場合、膨らませる方向に引っ張ると変に尖ってしまいます。膨らませたい周辺からムーブブラシをスライドさせることで違和感なく厚みをだしていくことできます」と製作ポイントを挙げていた。

○ファッション・デザイン分野で3Dプリンタが活躍

イベント後半は、高村氏がファッションやデザインにおいて、3Dプリンタがどう活用されているかを紹介。服飾の視覚伝達方法を研究しているウチヤマ氏は、これまでデザイン画は2Dモデルに服を着せ、服の構造のみを伝えていくのが主流だったが、さらに多くの人に見てもらうために模索し、3Dデジタル造形にたどり着いたという。

「ZBrushは毎日15分ほど、1・2カ月ほど頑張れば操作に慣れてきます。使いこなせるようになってくると、いろいろな色々な表現方法を出せるようになります」と実体験を交えながら、自らが製作したZBrushを使い始めの初日(約4時間)と1カ月後のデジタル造形を公開。

また、人体を作る際はテンプレートを持ちいらず、「Zスフィア」機能でボディを作成したという。その理由についてウチヤマ氏は「最初から入っている人体テンプレートも便利ですが、4つ足の動物を製作する際などには適さないんです。Zスフィアは言わば粘土で作る前の針金のようなもの。少しクセもある機能ですが、色々なシーンで応用できるため私の書籍でも紹介しています」と語った。

さらに高村氏は「今は3Dデータを出力する際、レジンという固い素材を用いますが、今後布に近いやわらかい素材になった場合、自分にあった好みの服を手軽に出力できるようになる可能性もあるのかと思います。また、ZBrushはAdobe Photoshopとの親和性も高いので、完成したデータをフォトショップ上で背景を含めて加工することも可能です」とコメントし、ZBrushの可能性に期待を寄せた。