実証店舗とウォークスルー型RFID会計レーン(写真:パナソニックの発表資料より)

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 トライアルカンパニー(トライアル)とパナソニック スマートファクトリーソリューションズは19日、業界初となるウォークスルー型RFID会計ソリューションの実証実験を開始すると発表した。

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 実証店舗にて商品にRFID(Radio Frequency Identifier、電子タグ)を貼付。利用者は買い物袋に商品を入れて会計レーン(写真)を通過するだけで決済が完了する。トライアル本社内の実験店舗「トライアル ラボ店」で19日から実証実験を開始。

 RFID貼付からウォークスルー会計までを一気通貫で検証する業界初の実証実験だ。プリペイドカードなどの情報を事前にスキャン。商品読み取り後そのまま精算が完了し、会計時間は大幅に短縮される。加えて、店舗オペレーションの省力化や商品の個品管理によるダイナミックプライシングなどRFIDを活用した様々な利便性を生み出す。

 トライアルは流通情報革命を標榜し、約30年間IT活用による流通小売業務の改革改善に取り組んできた。他方、パナソニックはIoTおよびロボティクス技術を駆使した店舗での接客や物流・搬送でのソリューションを提供。

 今回の発表は14日に報道された利用者の消費動向が分析可能なスーパーマーケットのオープンに次ぐものだ。

●ウォークスルー型RFID会計レーンの特長

 今回の実験の特長は、ウォークスルー型であることとRFIDでの対応が難しいといわれる金属も実証することであろう。

 身の周りでは、利用者が商品スキャンと支払いを行う「セリフレジ」を見かけるようになった。商品毎に貼付されたバーコードを1点ずつ読取るのは、慣れていないと煩わしい。また、複数のセルフレジに対して、一人の従業員が説明などの対応を担う。

 パナソニックが2016年12月に発表した「レジロボ」は、RFIDを使用。無人レジ化の可能性を秘める。昨年2月には、ローソンとの実証実験を実施した。レジロボは、価格の一括読取、袋詰め、精算を担う。一つの有力候補と思われたが、今回の発表は袋詰めなどの機能を取り除き、低価格化を実現しているのであろう。

●RFID会計(パナソニックとトライアル、会計レーン)のテクノロジー

 両社は、今回のウォークスルー型決済の実証実験により、将来のRFIDによる決済を適用する可能性、およびサプライチェーン改革の可能性を追求するという。

 セルフレジとウォークスルー型決済の大きな違いは、電子タグ(RFIDかバーコードか)と精算手段(カードか現金か)であろうか。

 RFIDにより決済スピードは格段に上がるであろう。RFIDの課題は、1円程度の価格の実現、金属貼付の認識、レンジで温める商品への対応であろうか。今回は、商品を絞った実証実験のようだ。

 精算手段はカードのみのだ。日本人は現金主義が多い一方、多くの種類のカードを持つ。カード所有の目的は割引やポイントであろう。利用者がカードを利用する利便性が得られるかはキーファクターであろうか。