恋愛研究家の六波羅ナオトです。

筆者は恋愛を研究する一環として、色んな人の恋バナや恋愛相談を受けています。といっても、そんなにかしこまったものではなく、食事やお酒の席でざっくばらんに会話するといった内容なのですが、その中でもわりと多いのが不倫にまつわる話です。

不倫は、友人や知人に相談できないという性質上、筆者のところに相談者が集まるという状況です。相談といっても「どうしたらいい?」といった回答を求めるようなものでなく、「こんなことがあったんだよね」的なエピソードを語る人も多くいます。やはり、誰にも話せない状況で、苦悩とか葛藤があると誰かに話すことで、それらが少しでも和らぐといったところでしょうか。

相談者は、男性も女性もおりますし、既婚側・未婚側問わず、筆者に相談を持ちかけてきます。相談内容の中で、圧倒的に多いのが「不倫なのに相手に本気になってしまった」というもの。稀に「相手が本気なってしまい困っている」という内容もありますが、こちらは男性・女性問わず、ほぼ既婚者からの相談です。

今回の恋愛メソッドは、筆者が収集した相談や体験談を元に、不倫が上手くいくメカニズムや失敗する要因などについて考えてみたいと思います。

男女のバランスが悪い例

男女のバランス。それも不倫においてのバランスって何なのかと思われますよね。まず、最も重要なバランス、それは双方とも既婚者であると言うこと。

これは、どちらか一方が未婚である不倫について考えて行くことで、その答えが見えていきます。どちらかが未婚でもう一方が既婚の場合、既婚者は少なくとも恋愛関係に発展した当初は、家庭を壊してまで純愛を貫こうとは考えていないのが一般的です。一方で、未婚側は成就できない恋愛と理解しつつも、相手のことを本気で好きになってしまい、心のどこかでつらい思いをすることになります。例えば、クリスマスや年越しなどの重大イベントでは、既婚側は家族と過ごすことになり、未婚側の人は寂しさを募らせることになります。もちろん、未婚側は本命の相手が不倫相手なので、他にイベントを一緒に過ごす人もおらず、孤独感で一杯になるパターンが多いのも事実。

既婚側は、相手のことを「遊び」とまで割り切っていないものの、「家庭を壊すほどでは…」や「本気で好きだけど、乗り越えなきゃいけない壁があまりにも高すぎる」といった感情が隔たりを生み、未婚側との温度差が生じてきます。お互いに好きあっているのに、結ばれない苛立ちが先行し、未婚側はいよいよ既婚側に詰め寄りだします。「一緒になりたい」と。すぐに離婚して自分と結婚して欲しいとまでは考えていなくても、せめて自分が最愛の存在になりたいと強く思うようになります。男性が既婚者で子供がいると、更にバランスが悪くなります。妻だけならまだしも、子供まで自分の愛憎劇に巻き込むわけにはいかないと考えることでしょう。しかし、女性としては相手を本気で愛するあまり、その男性との間に子供が欲しいと思うことまで発展してしまうことも。

恋愛だけなら長続きする、それ以上を求め出すと破局する

いよいよ女性が本気になってきたことを悟ると、男性としては沈静化しようとして、女性と距離を置くようになります。こうなれば、2人の関係が終わることは明らか。お互いに、不倫と知った上で築いた関係でも、一気に燃え上がって最後は寂しく散ってしまう線香花火のように終焉を迎えます。

もちろん、全ての不倫がこれに当てはまるわけではありません。お互いに、完全に割り切った大人の付き合いができていれば、バランスのとれた関係を続けていけそうですが、やはり不倫とは言え、湧き上がる恋愛感情は簡単には制御できるものではありません。結婚が全てではないのはもちろんですが、最愛の人になりたいと思うことは恋愛の大前提でしょう。

一般的には、男性が既婚で女性が未婚、つまり愛人関係にこのパターンが多いですが、最近では女性が既婚、男性が未婚というパターンも増えてきています。その2では、バランスの取れたパターンをご紹介します。ただし、バランスがとれた不倫だからといって必ず上手くいくとは限りません。当たり前のことですが、不倫とは膨大なリスクと、多くの人を巻き込んだ恋愛劇だということを忘れないでおいてください。〜その2〜に続きます。

子供が存在する場合の不倫は、離婚までは行かない場合が多い。それでも離婚を選んだら、不倫相手と再婚する可能性もある。