今回のビジネス女子マナーは、広告会社勤務の野本りん子さん(仮名・29歳)からの相談です。

「同僚が社内結婚をしたんです。その後、彼女は会社を辞め、フリーランスのPRになりました。その彼女から、“旦那が社内の女性と浮気している。離婚に向けて証拠を揃えたいから手伝ってほしい”と相談を受けました。ほかの子たちは、いろいろ調べたりして情報を提供しているようです。でも私は正直なところ、やりたくありません。どう断ればいいですか?」

元同僚の女性の立場を考えれば、協力してくれる人は多いほうがいいし、やりたくないと言うと、友達がいがないと思われそうでいやですよね。でも、旦那側とも知り合いという場合には、その彼を「売る」ということにもなります。こういう場合、どうしたらいいのでしょう。鈴木真理子さんに聞いてみましょう。

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やりたくないことは「初めから断る」べし

面倒なことを頼まれましたね……。奥さんは、そうとうご立腹のようですが、社内不倫が事実か憶測か、あなたは見当がついているのでしょうか。

人から頼られると、一肌脱ぎたくなる人もいます。また、好奇心旺盛で、「関係者として最後まで見届けたい」という思いをもつ人もいますね。でも社内不倫などのトラブルに関わって、得することなど何もありません。関わりたくないのであれば、ここは相談者さんのおっしゃる通り、断るのが賢い選択だと思います。

ポイントとしては、「初めから」断るということ。「社内でこんなうわさを聞いた気がする」「こんなことを見た人がいると聞いた」というようなことを、あなたから奥さんの耳に入れてしまえば、「もっと詳しく知りたい!調べてくれない?」となるのは当然です。その時点で「そういうのはイヤだ。やりたくない」となれば、「思いやりがない人」「役に立たない人」と思われたり、場合によっては直接言われたりと、とんだとばっちりで傷つけられかねません。

きっぱりと、「性格上、スパイのようなことはしたくない」と言うのでもいいのですが、相手も神経質になっているタイミングだと思われますので、やんわりと伝えたほうが気持ちを逆なでを抑えられるでしょう。「全然接点がないし、そういうことに疎いんだよね……」くらいのトーンでも、相手は「協力は頼めなさそうだな」と察してくれるはずです。

本気で浮気調査をしたいならプロに頼めばいい、あなたの優先すべきは仕事

相談者さんとその元同僚の方の関係性もありますが、気持ちには共感しつつも、安請け合いはしないことです。なんでも頼み事を聞いてくれる、自分のことのように怒って行動してくれることが「親友」ではないですよね。元同僚の方が、本当に不倫を調査したいのなら、探偵事務所に頼めば証拠をつかんでくれます。勇気がいりますが、あなたのノーと言う選択が結果的に相手のためになることもありますよね。
 
それに、仕事中ジロジロと相手の女性を観察していては、あなただって業務に集中できません。しなくてもいいミスを犯すリスクもあります。そんなことになったら、なんのために会社に来ているんだ、という話になってしまいます。

時間があるときに話は聞いてあげて、あとは専門家にお任せしましょうよ。

人から恨まれるようなことはしないに限る。



■賢人のまとめ
仕事にも集中できませんし、やりたくないなら断るに限ります。仕事に支障が出ることに自ら首を突っ込むのは、ビジネスマンとしてよからぬ行為です。時間があるときに話を聞く程度にとどめ、深くかかわらないほうが、あなたのためにもなります。

■プロフィール

女子マナーの賢人 鈴木真理子

三井海上(現・三井住友海上)退職後、“伝える”“話す”“書く”能力を磨き、ビジネスコミュニケーションのインストラクターとして独立。セミナー、企業研修などで3万人以上に指導を行う。著書は『ズルいほど幸せな女になる40のワザ』(宝島社)のほか、近著『仕事のミスが激減する「手帳」「メモ」「ノート」術』(明日香出版社)、『絶対にミスをしない人の仕事のワザ』は7万部を超えるヒットとなる。 

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