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前回に引き続き、駅構内の「駅そば」を紹介したい。JR山手線「五反田」駅のホームに店を構える「道中そば」である。前回紹介した大崎駅内の「あずみ」は、どちらかと言えば駅ビルのテナントの一店舗という近代的な雰囲気をまとっていたが、こちらは昔ながらの駅の立ち食いそばといった風情。電車に乗る前、もしくは降りた後のわずかな隙間時間にかけ込むための店である。

○パッと見でもそそられる変わり種

出入口は両側にそれぞれ1箇所ずつ。「そばうどん」とだけ書かれたごくごく短いのれんも、また渋い。入ると店内は中央の厨房カウンターを取り囲むようにして、また、窓側に沿ってカウンターが並ぶ。椅子はなく、全てが立席になっている。

口頭で代金引換のようなオーラもあるが、そこはJR東日本の子会社、NRE(日本レストランエンタプライズ)が経営する店舗。見事にタッチパネルの券売機が導入されている。

インターフェースも「あずみ」のものと同じに見えたが、券売機の前に立つとどうも急かされているような気がして落ち着いて吟味ができない。とりあえず、最初に目についたものをなんとなく買ってしまうのだ。というわけで、注文したのは「わさび菜紅生姜天そば」(税込400円)。なかなか見かけない変わり種ではないか。

○辛さよりも酸味、食べ応えも十分

水をくんで陣取っている内に完成。名前から「わさび菜」と「紅生姜」は別々の天ぷらなのかなと思っていたが、ミックスしたかき揚げのようだ。こちらを一口かじる前にツユを、と思ったが、そのスパイシーな香りは強力で既にツユに移っている。辛いというよりも、ピリッとした酸味という方が近いか。天ぷら自体は分厚く、揚げ置きだ。

味はといえば、わさび菜も紅生姜も衣とともにツユが染み込んだことで若干マイルドになっており、食べやすい。麺のボリュームも多く、この量だと山手線2本分くらいは見送ってしまうかも、という具合だ。

14時半頃、入った時に相客はいなかったが、食券を買って待っている間にひとりふたりと増えてきた。後に来た客は、世間話をしながら「ラーメン」を注文していた。こういう店のラーメンは、またおいしそうだ。

○筆者プロフィール: 高山 洋介(たかやま ようすけ)

1981年生まれ。三重県出身、東京都在住。同人サークル「ENGELERS」にて、主に銭湯を紹介する同人誌『東京銭湯』『三重銭湯』『尼崎銭湯』などをこれまでに制作。