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◆2017年の日本株パフォーマンスとIPOインデックス

 企業がIPO(株式公開、上場)した日の株価が、その後も最高だったとしたら、「上場ゴール」と見做されて、投資家にとっては最悪だろう。

 IPOをおこなった銘柄のその後の株価動向をトレースする指標として、過去1年間に上場した企業の株価の値動きを示す「QUICK IPOインデックス(単純平均)」というものが存在する。2017年、「QUICK IPOインデックス」は、年間で約69%上昇し、過去10年間では2013年に次ぐ上げ幅となった。(参照:日経新聞)

 2017年の日本株のパフォーマンスは、日経平均+19.1%、TOPIX(東証株価指数)+19.7%、東証2部+39.1%、日経ジャスダック+44.2%、東証マザーズ+30.7%(参照:マネックス証券)であった。これらと比較しても、「QUICK IPOインデックス」は+69%であることから、直近のIPO銘柄のパフォーマンスの方が他のベンチマークを上回る。ざっくり言って、中小型株が大型株よりもパフォーマンスが良く、また、上場してからの期間が短い株の方が、期間が長いものよりもパフォーマンスが良いのかもしれない。

◆IPOインデックスは、米国にもある!

 米国にもIPOインデックスが存在する。ルネサンス・キャピタル・インターナショナルによる“Renaissance IPO ETF”(IPO)である。

 ルネサンス・キャピタル・インターナショナルは、米国コネチカット州グリニッジに本社がある調査会社である。ルネサンス・キャピタル・インターナショナルは、「ルネサンスIPOインデックス」を設計している。「ルネサンスIPOインデックス」は、直近5日から2年以内に新しく上場した企業の80パーセントの株式によって構成されているが、“Renaissance IPO ETF”は「ルネサンスIPOインデックス」に連動することを目標とする上場投資信託(ETF)である。

 1月30日時点、“Renaissance IPO ETF”の過去1年間のパフォーマンスは+32.2%で、S&P500の+23.9%をアウトパフォームしている。

 上場ゴールでなければ、一般的に、上場したばかりの企業の方がより成長力があるのは、想定できる。

◆優秀なIPO企業を探すには?

 筆者が興味を持つのは、困った上場ゴール企業を除いて、成長力のあるIPOしたばかりの企業に対する株価上昇期待である。可能であれば、特定の基準で評価してIPO企業の中から選りすぐりの企業を特定できるのであれば、素晴らしいことである。

 参考になりそうなものはないかと探した所、日経CNBCによる「プロが選ぶ2017年の優秀IPO企業」(参照:スタートアップ企業投資で勝つ!きょうは丸ごとIPO銘柄)というのがあった。「独自のビジネスモデル」を持つ優秀IPO企業を日経CNBCが選定したのであるが、一株利益に着目するよりもビジネスモデルに着目した方が、より長期的な競争優位性から優秀IPO企業を選定できると、筆者は考える。

 この「プロが選ぶ2017年の優秀IPO企業」で、最優秀企業となったのは、「空間再生流通事業」を標榜する「ティーケーピー」という企業だ。具体亭には、ホテル宴会場・貸会議室運営事業、ホテル&リゾート事業、料飲・ケータリング事業、イベント空間プロデュース事業、コールセンター・BPO事業をおこなっている。

 他には、ジャパンエレベーターサービスホールディングス、ウェーブロックホールディングス、PKSHA Technology、ツナグ・ソリューションズなどが上位企業として名前が挙がっている。

 ジャパンエレベーターサービスホールディングスは、エレベーター等のメンテナンス業界においても、政府の経済政策の効果、東京五輪開催等による建設需要の増加 に支えられ、市場は緩やかな拡大傾向にあると予想されている。(参照:平成30年3月期 第2四半期決算短信)