(写真=S-KOREA編集部)

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世界中で注目を集めている“Me Too(私も)運動”。

その支持者は多く、例えば「グラミー賞」の授賞式がニューヨークで開催された際には、出席したミュージシャンが白いバラを身につけ、セクハラへの抗議と被害者の支援を訴えていた。

また「ゴールデン・グローブ賞」の授賞式でも、ナタリー・ポートマンなどの女優たちが黒いドレスを着て、被害者への連帯を表明していたことが記憶に新しい。

先日、韓国のスポーツ新聞芸能記者と話をする機会があったが、こうした世界の流れを韓国の芸能関係者たちも注視しているという。

韓国の映画祭では女優たちのド派手なドレスが毎年話題を集めるが、今年に限っては上の例と同じような場面が韓国でも見られるかもしれないという見方だ。

(参考記事:韓国女優たちの露出バトル!! 絶対に押さえておきたいレッドカーペット“棚ぼた”

というのも、韓国でもMe Too運動が確実に広がっているからだ。

韓国で“Me Too運動”が広がったきっかけ

そこにはひとつのきっかけがあった。

ソ・ジヒョンという女性検事の告発だ。

彼女は去る1月29日、「2010年10月30日に法務部の幹部からセクハラを受けた」と告白。「JTBC」のニュース番組に出演したソ検事は、涙をこらえながら当時を振り返っている。

それによると、その日、彼女は葬式に参加しており、横に座った幹部に「腰を抱かれたりお尻を撫でられたりする行為」を「かなりの時間」受けたという。すぐ近くに法務部長官がいたこともあり、「はっきりとした抗議ができなかった」と語った。

許し難いセクハラ行為だ。

法曹界で起きたセクハラ、そして被害者自身による告発だけに、その影響は大きかった。政治の世界からも「ソ・ジヒョン検事の決断はMe Too運動を知らせる歴史的な序幕」といった声が上がったほどだ。

ただ、韓国でこういった被害が起きているのは法曹界だけではないようだ。

韓国は法曹界だけでなく警察も…

例えば、韓国警察の女性に対する暴言は大きな問題となったことがある。

韓国の女性・市民団体のうち424団体が昨年、警察による二次被害事例を112件公開したのだが、それによると韓国の警察は、強姦未遂の被害者女性に「君が可愛いから(加害者が)やりたいと思ったんだろう」などと発言したり、痴漢の被害者に「どうして女が夜遅くまでお酒を飲んで出歩くのか」と説教したりしたこともあったとか。

そんな韓国警察の暴言は、韓国国内だけでなく海外へも拡散している。

韓国で事件に巻き込まれたオーストラリア人女性は、自国のテレビ番組で「韓国警察に侮辱された」と主張。その結果、オーストラリアでは、「女性観光客にとって危ない国」ランキングのトップに、インドを追い抜いて韓国の名前が挙がるようになったという。

それだけにMe Too運動は、セクシャルハラスメントが横行している韓国に、自浄効果をもたらすことになるかもしれない。

今現在も「セクハラを受けた被害者たちがSNSとオンラインコミュニティを通じて、自分の被害事実を伝え、“ハッシュタグMe Too”をつけるキャンペーンを展開し、告発と自己告白が絶えず出ている」(『ヘラルド経済』)のだ。

韓国社会では近年、女性嫌悪が問題視されていただけに、新しい流れが生まれていると感じる。

韓国国民の75%が“Me Too運動”を支持

さらに、韓国の世論調査会社リアルメーターが2月5日に発表したところによれば、Me Too運動を「支持する」と答えたのは全体の74.8%。

そのうち54.8%は「積極的に支持する」としており、韓国国民の高い関心が伺える。

性別で見ても女性(76.2%)、男性(73.3%)ともに支持が高い。年齢別の支持率を見てみると、40代の90.1%が最も高く、30代(82.2%)、50代(74.4%)、20代(73.9%)、60代以上(57.7%)と続いている。

韓国国民の実に75%がMe Too運動を支持しているだけに、今後さらに力強い運動が繰り広げられていく可能性があるだろう。

韓国で高い支持を受けているMe Too運動。運動を通じて、一人でも多くの被害者が救われることを願わずにはいられない。

(文=慎 武宏)