嚙みしめる幸せ!「低温調理」のワザでローストビーフがしっと〜り
今回はそんな話題の低温調理のワザを応用した、ローストビーフのつくり方をご紹介。教えてくれたのは、肉料理のレシピに定評がある料理研究家の行正り香さんです。
ローストビーフのようなかたまり肉を焼くときは、まず室温に戻しておくことが大切。なぜなら、かたまり肉の中と外側の温度が違うと、上手に火が入らないからです。
「焼く際は120℃くらいの低温で、じっくり焼くことが大事。つい高温で焼いてしまいそうになりますが、低温で焼くことでうま味が閉じ込められ、ジューシーな仕上がりになるんです」
また、かたまり肉はできれば500gくらいの大きさのものを焼くのがベストだそう。小さいものよりも失敗が少なく、おいしく焼けます。●ローストビーフ
【材料(4人分)】
・牛肩ロースかたまり肉 500g
・塩 小さじ2【つくり方】
(1) 牛肉は室温に戻し、焼く10分ほど前に全体に塩をふってすり込む。
(2) オーブンを120℃に温め、天板に網を置き、その上に(1)をのせる。水1カップ(分量外)を注いで50分ほど焼く。
(3) (2)を取り出し、しっかりと粗熱を取ってから8mm厚さに切る。
なお、上記のレシピは、電子レンジについているオーブンを想定しています。ビルトインタイプのガスオーブンを使う場合は、火力が強く火のとおりが早いので、焼き時間を10分ほど短くしてください。
天板に水をはって蒸し焼きにすることで、火の当たりがやわらかくなり、よりジューシーになります。
肉を切り分けるときは、肉汁の状態がおさまるまで待つことが肝心。焼き立てを待ちきれずに切り分けると、肉汁が流れ出てしまうので気をつけてくださいね。
「おいしい肉をがっつり食べたい!」という方は、今回のレシピも掲載されている行正り香さんの著書『肉の本 今夜は、お肉を食べよう。』(扶桑社刊)をご参考に。今まで買っていたお肉が、もっとおいしく食べられることに気づけますよ。
●教えてくれた人
【行正り香さん】
料理研究家。料理研究家として活躍するかたわら、東京・新橋でステーキレストランFOOD DAYSを運営する。
<写真/川上輝明 取材・文/ESSE編集部>