クロレラとは球形をした0.001 ミリメートルほどの淡水性のプランクトンです。健康食品として有名で宇宙食としても注目されています。クロレラにはクロロフィル、9種類の必須アミノ酸、非必須アミノ酸、食物繊維、ビタミン、ミネラルなど豊富な栄養素が含まれているからです。

さらにクロレラにしか含まれない、生物の成長促進因子であるC.G.F.(クロレラグロスファクター)も含まれ、これらの成分が複合的に働きかけることで、高血圧予防、コレステロール値低下、肝機能改善、抗酸化作用などの研究結果が認められています。基本的には安全性の高い成分ですが、ワルファリンなどの抗血栓薬を摂取している人は摂取すべきではないとされています。

クロロフィルには血流促進作用が

すでに述べたように、クロレラには血圧予防、コレステロール値低下、肝機能改善、抗酸化作用などの研究結果が認められているほか、ルテインが豊富に含まれているので、高齢者の多くを悩ませている白内障や老年性網膜黄斑部にも良いとされています。

そのためクロレラを好んで飲んでいる人(特に高齢者)は少なくありません。また、クロレラに含まれるクロロフィルは血中のコレストロール値を下げ、血栓の予防や血圧の安定に役立つことが報告されていて、別名「緑の血液」とも呼ばれるほどです。そのため、健康な人が予防のためにクロロフィルやクロロフィルの含まれるクロレラ等のサプリメントや健康食品を摂取することは問題ありませんし、効果的には働く場合がほとんどです。

しかしすでに体調に問題がある人や医薬品を摂取している人には逆効果になることを知らない人が多いようです。クロレラと医薬品との相互作用を理解せずに、医薬品の力を高めようと勘違いして、自己判断でサプリメントを摂取する人さえいるようです。それでは医薬品の効果が得られないことや、副作用を起こしてしまうこともありえます。

ビタミンKと医薬品の相互作用の基礎知識

これは相互作用の知識の基本ですが、動脈硬化の傾向がある人や、すでにワルファリンなどの血栓予防薬・抗凝固薬を処方されている人はビタミンKの多く含まれた食物を同時に摂ってはいけないとされています。

該当する薬を処方される時点で医師や薬剤師からも必ず指導されると思いますので、その通りに守りましょう。基礎知識として知っておいてほしいことは、ビタミンKには血液を凝固させて止血するはたらきがあり、クロレラにもビタミンKが多く含まれているので抗凝固薬の作用を邪魔してしまう可能性が高いということです。他にもビタミンKが多く含まれる食品にはモロヘイヤ、春菊、小松菜、ニラ、ほうれん草、パセリ、ケールなどの緑黄色野菜や納豆が知られています。

現在医師にかかっている人はサプリメントを摂取する場合は、必ずお医者さんや薬剤師さんなど専門家に報告をしてください。また、医者にかかり薬をもらう時には自分からも「一緒にとってはいけない食べものはありますか?」と尋ねることを習慣にしましょう。これもあなたの大切な健康を守るアクションの一つです。


writer:Masami