男女の仲を深めるのに欠かせない、デート。

完璧だったと思ったのに、うまくいかないときもある。私たちはそんなとき、こう考える。

―あの時の、何がいけなかったのだろうか?

あなたはその答えに、気づけるだろうか。

知人に紹介されたり、行きつけの店へ連れて行ってもらうものの、何も進まない真治との関係にヤキモキする沙奈江

その答えや、いかに。




仕事上の付き合いで顔を出した会合に、愛想笑いを浮かべているのにどこか心ここにあらずな雰囲気の、可愛い子がいた。

それが沙奈江だった。

「早く帰りたいんでしょ?顔につまらないって書いてあるよ。」

そう指摘すると一瞬ムッとした顔をしたものの、すぐに笑顔で答える沙奈江に僕の心は吸い込まれる。

「この後、よければ二人で飲みに行かない?」
「今日は無理ですよ…また別の機会がありましたら。」
「沙奈江ちゃん、冷たいねー。来週金曜は何してる?よければご飯行かない?」

自分でも急かなとは思ったものの、善は急げ、である。

沙奈江からは、意外にもOKの返事をもらい、食事に行くことになった。

ここから何度かデートを重ねることになるが、男が特定の女性と一度ならず会うのには理由があるものだ。

僕がデート中に沙奈江を友達に会わせたのにも、自分なりの意図があった。


一対一ではなく男友達も一緒。そこに隠された男の心理とエゴとは


A1:綺麗な女性は皆に紹介したいし、見せたいと思う


初回のデートでは、彼女の職場があるという六本木までタクシーでピックアップしに向かった。

「そもそも、青山なのになんで六本木集合なんですか?」

不思議そうにしていた沙奈江だったが、“会社が近いから”と言うと驚いたような顔をした。

迷惑にならない程度に近くまで迎えに行くのは、男の仕事だ。

「ありがとうございます。」

そう言って恥ずかしそうにうつむく沙奈江は今日も可愛く、暗いタクシーの中でも綺麗な顔立ちははっきりと見て取れた。




「沙奈江ちゃん、紹介するね!こちらオーナーの田中さん。」

店に着くと既に何人か集まっていたが、まずは都内で飲食店をいくつか手がけている田中さんを紹介する。

「田中さん、彼女は沙奈江ちゃんで、六本木にあるオンラインマガジンの会社で働いています。」

今日のプレオープンに集まっているのは飲食系関係者が多く、編集に携わっている沙奈江の仕事に、何かプラスになればいいと思っていた。

「こんにちは!初めまして。お噂はかねがね伺っております。」

名刺交換をしながら抜群の存在感を放っている沙奈江を見て、少し満足感に浸る。

彼女の仕事に何か役立てられればいいと思ったのと同時に、沙奈江の存在を周りに自慢したい気持ちがなかったと言えば嘘になる。

社交性があって綺麗な沙奈江はどこに連れて行っても恥ずかしくない、そんな女性だったからだ。

男だったら誰しも、綺麗な女性を連れて歩きたい。

友達に会わせたときに優越感に浸れるかどうか。男はバカだから、そんなことも気にするのだ。

結局この日は皆で2軒目まで行き、楽しい夜となった。沙奈江もずっとニコニコしており、こっちまで嬉しくなる。

「今日は楽しかったです。ありがとうございました。」

そう言ってそそくさとタクシーを降りようとする彼女を慌てて呼び止めた。

「次はいつ会える?来週もし予定が空いてたら、会えたら嬉しいな。」


行きつけの店に連れて行くのは、本命と思っている証なのか?


A2:連れて行きたいと思う女性だから馴染みの店に行く


2回目は行きつけの店、『鮨 よしい』に行くことにした。

「この店、好きなんだよね。来たことあった?」

接待では気易く使えても、女性とのデートで顔馴染みの店に行くときは細心の注意を払う。

冴えない女性を連れてきたと思われたくない。それにここは特に、本当に気に入った子しか連れて行きたくない店だった。

「ここのお鮨、本当に美味しいから!照明が暗いのもいい感じでしょ?」

そう言いながら本マグロの大トロをつまむ。




「やっぱり今日もうまいなぁ。」

思わず唸る自分を見て、沙奈江は笑っていた。

「あの…ここのお店、よく来られるんですか?」

「そうだねえ。鮨が食べたくなったら来るよ。紹介制だし、席数が少ないから予約争奪戦だけど。沙奈江ちゃんのお気に入りの店はどこ?」

「最近は自宅近くのお店開拓にはまっています。」

「そうなんだ!沙奈江ちゃんグルメ偏差値高そうだから、男性は緊張しそうだよね〜。」

初対面の日を合わせると、会うのは今日で3回目だ。まだまだ彼女について知りたいことがたくさんある。

「沙奈江ちゃん、今彼氏とかいるの?」
「いたら真治さんと二人で食事はしません。」

正直に言うと、沙奈江の人間関係や性格がまだ掴めずにおり、デートを重ねながら知っていきたいと思っていた。

ただ、友人や店の人に対する対応などで大体の人間性は見える。

既に何人かの友達と話す様子を見てきたが、彼女の接し方を見ているだけで、その育ちの良さ、そして心の綺麗さが十分伝わってきた。

「真治さんも、いいお店たくさん知ってそうですけど。いつもこんないいお店ばかり行ってらっしゃるんですか?」

「そんなことないよ!そう言えば、この後もう一軒行かない?近くに知り合いのBARがあって。 」

そのBARに沙奈江を連れて行くと、オーナーの友人も店に出ており、結局3人で遅くまで飲んでしまった。

しかしそんな中でも沙奈江は終始笑顔を絶やさず、友人とも楽しく話している。

「沙奈江ちゃんって、いい子だよね。」

心の声は、いつのまにか言葉になっていた。



そこから、僕たちは定期的に会っている。誰に紹介しても恥ずかしくない沙奈江。

男友達で飲んでいる時に沙奈江がいるだけで、その場が一気に華やぐ。

それにわずかな時間でも会えたら嬉しくて、皆で飲んでいる場所にもすぐ呼びたくなるのだ。

何回も会っているのは、彼女のことを好きだから。

知り合いに紹介するのは、そんな沙奈江を見せびらかしたくてたまらないからだ。

多分、言わなくても本人にはこの思いは伝わっているだろう。

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デートの答えあわせ【Q】:デート中に携帯電話はどこに置いておくべき?

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