3試合ぶりの出場で結果を残した大迫だったが、あと1点を生み出すことができず、悔しい結末を迎えた。この試合で見せた良さを継続し、今後も厳しい戦いを勝ち抜いていけるか。 (C) Getty Images

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 2月17日(現地時間)、ブンデスリーガ第23節が行なわれ、ケルンは1-1でハノーファーを引き分けた。

 風邪で21節から2試合を欠場した大迫だが、今節のホームゲームでは3試合ぶりにスタメンに名を連ね、テロッデとの2トップで試合開始を迎えた。
 
 ポゼッションではケルンが上回るも、ハノーファーは開始30秒あまりでクラウスがファーストシュートを放つなど、効率性ではホームチームを上回る攻撃を見せ、シュート数を増やしていく。
 
 大迫は2トップの一角だが、縦に広く動き、下がってボールを受けて展開、あるいはドリブルで仕掛けるプレーが目立つ。10分にはカウンターで大迫がテロッデに縦パスを通したプレーから、波状攻撃を仕掛け、大迫は2度好機を迎えるもフィニッシュまでには至らない。
 
 ケルンは全体的にパスやドリブルが相手に引っ掛かる場面が多かったが、30分、右サイドのFKでゴール前に入ったボールに対するクリアが小さくなったところを大迫が拾い、エリア左側から左足を一閃、ゴールのニアサイドを破って先制点を挙げた。
 
 大迫のリーガ&公式戦16試合ぶり、今シーズン通算2得点(公式戦4得点)となるゴールでリードを奪ったケルン。しかし、直後にベブに左サイドから危険なクロスを入れられ、34分にベブの強引な抜け出しからのシュート、さらに36分にクラウスの強烈なミドルと、立て続けにピンチを迎える。
 
 そして37分、サネの最後尾からの縦パスをフォッサムが受け、走り込んできたフュルクルクにパス。その勢いでDFラインを突破して放ったシュートが、それまで好守を連発していたGKホルンの牙城を崩し、アウェーチームは試合を振り出しに戻した。
 
 後半に入ると、ポゼッションや内容的にもほぼ互角の展開となったが、両チームともになかなかフィニッシュまで持ち込めない。
 
 ケルンは61分、競り合いでサネの上げた足が頭部にヒットしたテロッデが交代を余儀なくされ、大迫のパートナーはツォラーに代わる。ツォラーはDFラインの裏に抜ける動きを幾度も見せるが、タイミング良くボールが出ず、たびたびオフサイドを取られる。
 
 大迫はツォラーの背後でチャンスメイクに従事し、スルーパスを狙うも、やはりオフサイドとなる場面が多く、機を見て前線に飛び出しても、ハノーファーの最終ラインが立ちはだかり、決定機を作り出せない。80分には好機で自ら持ち込んでミドルを放つが、ボールは枠を外れた。
 
 ホームチームの攻撃をことごとくはね返しながら、カウンターで得点を狙うハノーファーは68分、敵陣でのパスカットからフュルクルク→カラマンと繋いで、エリア外から鋭いシュートを放つが、ホルンの好守に阻まれる。しかし彼らにも、それ以降は決定的な場面は訪れない。
 
 終盤、勝点3が欲しいケルンは中盤の枚数を減らしてFWピサロを投入。大迫も左サイドを突破してクロスを入れたり、ゴール前にラストパスを通そうとするも、味方にボールは渡らず。85分に自らエリア内に侵入するも、バランスを崩してシュートは撃てなかった。
 
 そして4分間のアディショナルタイムの3分が過ぎた時、ケルンは、大迫のスルーパスを受けて右サイドを抜け出したリッセのクロスを、ピサロがダイナミックなダイビングヘッドでゴールネットに突き刺した。
 
 劇的な勝ち越し! と思われたが、ここでVAR(ビデオ判定)が用いられた結果、リッセが抜け出した際にオフサイドだったということでゴールは認められず、その後の猛攻も報われず、ケルンは勝利を逃した。
 
 残留を争う16位のマインツが勝利しただけに、勝点3が欲しかったケルンだが、これで両者の差は10に広がった。悔しい結末を迎えた最下位チームは次節(25日)、強敵RBライプツィヒとアウェーで対戦する。