短い出場時間のなかで、なかなかチャンスに恵まれない試合が続いてきた宇佐美だが、原口欠場の試合で、結果を残してチームに勝点をもたらした。写真は19節アウエ戦。 (C) Getty Images

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 2月17日、ブンデスリーガ2部の第23節が行なわれ、デュッセルドルフは1-1でグロイター・フュルトと引き分けた。

 原口元気が21節ザントハウゼン戦で負った脳震盪の影響で今回もメンバーから外れ、さらにサイドアタッカーのラマンも累積警告による出場停止ということで、宇佐美貴史の8試合ぶりの先発出場が予想されていたが、今回も彼はベンチで試合開始を迎えた。
 
 首位のデュッセルドルフはホームゲームということもあり、16位(18チーム中)のフュルト相手に攻勢に立って試合を進めたが、10分に先制ゴールを許す。ペナルティーエリア左外で、ヴィテクに角度のない位置から強烈な直接FKを決められたのだ。
 
 その後もポゼッションで大きく上回りながらも攻め手・決め手に欠け、時折、カウンターからピンチを招いたホームチーム。そんな状況でフンケル監督は、60分にシャウエルテに代えて宇佐美を投入し、前線の右サイドに彼を置いた。
 
 そして75分、宇佐美は敵陣でファウルを受けてFKを獲得。ここからペナルティーエリア内に入れられたボールをニールセンが受けて後ろに戻すと、走り込んだ宇佐美がトラップの後にすかさず右足を一閃し、ゴール右隅に強烈に突き刺して同点ゴールを奪った。
 
 素早い動きと判断力、そして正確なシュートで貴重な同点ゴールを叩き出した宇佐美。8節ザンクト・パウリ戦以来、実に15試合ぶりのゴールであり、今シーズン通算3得点目となった。
 
 なかなか周囲との連係が合わず、自身もなかなか効果的なプレーを見せられなかったものの、ワンチャンスを活かした宇佐美は、残り時間で守備でも自陣深くまで戻ってボールを奪取するなど奮闘。チームを敗戦から救った。
 
 デュッセルドルフはホームで勝点3を奪えず、2位ニュルンベルク(18日にデュイスブルクと対戦)に勝点で並ばれる可能性があるが(得失点差ではデュッセルドルフが大きくリード)、次節(24日)のレーゲンスブルク戦で再び引き離せるか。そして原口の復帰、さらには宇佐美の2戦連続弾はなるか、など興味は尽きない。