Photo: CDC Global

考えるだけで鳥肌ザワーっ!

アメリカ・オレゴン州に住む女性が、なんと人類初の「目の寄生虫」に感染したと伝えられています。医学雑誌American Journal of Tropical Medicine and Hygieneに掲載されたレポートによると、2015年の夏、オレゴンのビーチで乗馬などを楽しんだこの女性、左の目に違和感を感じたそう。何かが目に入って取れないような感じが続き、8日目にとうとう彼女はその「違和感」の原因を見つけたのです。それは小さな寄生虫でした。

「指についてたのは細長い虫でした。クネクネ動いて5秒くらいしたら死んでしまいました。」と語るのは、その本人Abby Beckleyさん。「みんな私のリアクションを知りたがるんですが、とにかくショックでした。」と語っています。

Beckleyさんはその後、さらに4匹の寄生虫を目から取り出します。そしてその時滞在していたアラスカにある病院へ行くことに。その後、地元のポートランドに戻った彼女を迎えたのはたくさんの医者たち。Beckleyさんは寄生虫感染の薬をもらって終わりと思っていたら、医者たちは1匹ずつ彼女の目から寄生虫を取り出すということになりました。20日目にしてやっとかゆみは止まったそうですが、最終的に彼女の目から取り出された寄生虫の数は、なんと14匹。14匹も片目に入ってたんです...

連邦防疫センターにBecklyさんの目から出て来た寄生虫のサンプルが送られ、科学者たちによって「テラジア」という種類の寄生虫だと判明。目に寄生するテラジア・グローサという種類は、牛の目に感染すると言われていますが、人間の目に感染した例はこれは初めてでした。テラジア自体の感染は、アメリカ国内では11人目ということで、カリフォルニア州とユタ州以外の州では初めての例です。

「人間に感染する唯一の種カリフォルニア・テラジアだとすぐに思ったのですが、よく観察してみると違っていることがわかりました。1928年のドイツの文献まで遡って調べた結果テラジア・グローサだと判明したのです。」と著者のRichard Bradburyさんは話しています。

テラジア寄生虫はハエによって媒介されます。ハエは動物の体液、特に動物の涙が好物なのです。そんなハエに運ばれた寄生虫は動物の目に卵を産み付け、またその卵がハエにくっついて他の動物の目に媒介されるという仕組みです。

テラジアが人間の目に感染することは大変珍しいことですが、家畜の目に寄生することはよくあることです。確かに牛の目の周りに小蝿がよく飛んでますよね。アメリカにいる牛全体の3分の1は、夏の間に目が寄生虫の卵だらけになってしまうそうです。夏は人間も様々な感染が多く起こる季節なのです。

「おそらくBecklyさんは夏に乗馬をしたり釣りをしている間にハエが顔に近づき、手で追い払う前に寄生虫の卵が目に入ってしまったと考えられます。」と結論づけられています。

いったん目から取り除かれたら感染は治るのですが、寄生虫が角膜の上を這ったりすると傷がついたり、最悪失明する恐れがあるそうです。Becklyさんは綺麗に完治して「もう普通の大学生活に戻っています。目もかゆくないですし、もう大丈夫です。」と話しているそうです。Becklyさん、よかったですね、目に寄生虫がいるなんて考えただけでゾッとします。

Photo: CDC Global
Source: American Journal of Tropical Medicine and Hygiene

Ed Cara - Gizmodo US[原文]
(岩田リョウコ)