画像提供:マイナビニュース

写真拡大

●いつかは自家用車にも? クルマの最先端技術

ハイブリッドからEV、燃料自動車へ急激な進化が進む自動車業界では、送り迎えから車庫入れまですべてやってくれるAI搭載の自動運転システムや、ドライバーのいないコミュータタイプのバスなど、未来を感じさせてくれる最先端テクノロジーがたくさん登場しています。

世界各国で開催されるモーターショーはもちろん、毎年1月にラスベガスで開催されるコンシューマー・エレクトロニクス・ショー「CES」も、ハイテク化が進む自動車業界の最新情報を知る重要なイベントになりつつあります。トヨタ、日産、ホンダ、フォード、BMW、メルセデスベンツといった大手自動車メーカーが数多く出展し、それらのブースが集まるラスベガスコンベンションセンターのノースホールはまるでモーターショー会場にいるのかと錯覚しそうになるほど。

最新のセンサーやカメラモニター、フルデジタルのコクピットを搭載したコンセプトカーは、そのままロボットに変形しそうなほど最新技術がぎっしり詰め込まれています。本稿では自動運転の最前線、そして「CES」で見た未来の自動車を紹介していきます。

○スマートフォンの技術を活用するコネクテッドカー

大手電気メーカーも自動車関連の展示に力を入れていて、インテルやクアルコム、パナソニックにもさまざまなコンセプトカーが展示されています。iOSやAndroidでクルマをIoT化するコネクテッドカーと呼ばれる技術や、走りながら高速でネットにアクセスできる5Gネットワーク技術に関しても最新技術がいろいろ紹介され、エリクソンやBlackberryといったモバイル業界からの参入も加速しています。

半導体メーカーのNVIDIAはスパコン並みの処理速度を持つ車載コンピュータを開発していることから、今やゲーム業界より自動運転カーの開発メーカーと認知されています、トヨタやアウディ、フォルクスワーゲンなど数々の自動車メーカーとパートナーシップを組み、2017年からはドライバーのいない完全自動運転カーレース「Roborace」のための車両開発に本格的に参入したことでも注目を集めています。

●自動運転タクシーは公道での試乗が当たり前に

2018年のCESでもやはり注目度が高かったのが自動運転自動車です。AutomotiveやAutonomousと呼ばれる技術の実用化が見えてきたのが数年前のこと。2017年はまだ駐車場内で行われていたドライバーレスカーの試乗会の多くが、今年はラスベガス市内を走るようになり、中でも配車サービスでUberを追い上げているLyftが、自動運転タクシーによるサービスのデモを実施したことが大きな話題になりました。

決まったルートを巡回するのではなく、Lyftのアプリで指定した場所へ送ってくれる(ただし片道)というのが大きなポイント。BMWをベースにした自動運転タクシーを開発したAptivによると、昨年から本格的な試験運用に取り組んでいて、2019年には実用化を目指すと発表しています。

○完全に無人。ドライバー席のない自動運転も実用化が進む

さらに今年は、ドライバー席のないコミューター型の自動車も数多く会場で見かけました。コミュニティバスぐらいのコンパクトなサイズをした、100%電気で走る自動運転自動車で、人や荷物を乗せたり、移動店舗として利用できるのが特徴です。

決められたルートを巡回するタイプはすでに実用化が始まっていて、高齢化や過疎化が進む地域での導入が期待されています。Lyftの自動タクシーのような使い方ももちろん可能で、特に都心部では渋滞や駐車場の問題を解消するために不可欠と言われ、BOSCHやフォードらがラスベガスやサンフランシスコで実証実験をはじめることを発表しています。

自動運転自動車は、人が運転しなくても従来のままドライバー席が残っているタイプと、ドライバーという存在自体の概念を無くすタイプの大きく2つがあります。自動車メーカーの多くは前者の考えで自動運転を開発してきたのですが、この2018年は、数年前からレベル5といわれる完全自動運転が可能な自動車の開発を進めてきたトヨタが、「e-Palette」と名付けられた、完全無人のコミューター型自動車のコンセプトカーを発表したのも大きなインパクトがあり、自動運転の実用化が一気に進む可能性も見えてきました。e-Paletteは、サービス事業者とのパートナーシップを前提に、都市の一機能として自動車(モビリティ)を位置づけた点も見逃せません。

●注目すべきは自走&タクシー・ドローンか!?

けれども、2018年最も注目すべきなのは自動車よりもドローンかもしれません。それもDJIやパロットが開発している空を飛ぶドローンではなく、地上を自在に走る自走式ドローンが今年のCESでは出展数も多く、注目も集めていました。

自走式ドローンは、自動運転のために開発された最先端技術を取り入れて高性能化しており、ラストワンマイルが課題になっている宅配業界をはじめ、工場や倉庫内の荷物搬送、自動でついてきてくれる買物カートなどなど、用途にあわせていろいろなデザインや機能を持ったタイプが開発されています。用途も幅広く、テニスボールを自動で拾い集めてくれるマシンまで登場しています。

空を飛ぶドローンよりも法的なハードルが低く、自動運転自動車よりコストが低いことから、先行して普及が進むと期待されています。その影響なのかCESでは、スタートアップ以外にもホンダやパナソニック、LGらが、ロボットに近い性能を持った高性能な自走式ドローンを展示していました。

○タクシーが空を飛ぶ時代。エアバスやNASAらが参入

2年前(2016年)のCESに登場した時はフェイク扱いされていた、人を乗せて空を飛ぶドローンことドローン・タクシーも、実用化が着実に進んでいます。昨年からドバイで複数のドローン・タクシーが試験運用されていて、慢性的な渋滞に悩まされているニューヨーク市では、ドローンを交通手段の一つとして認める法案を通す動きもあります。

CESでは実証実験に使われている実機が複数展示されていたほか、ヘリコプター会社のBellは「AIR TAXI」と名付けて本格的に事業へ取り組むことをアピール。プロトタイプ機の展示とVRのデモが体験できる大きなブースは連日大勢の来場者でにぎわっていました。

エアバスやUber、NASAらもドローン・タクシーのビジネスに本格参入することを発表しているので、来年のCESではドローンタクシーの試乗会が体験できるようになっているかもしれません。