夫は年収2000万でも、妻は時給125円で家事「高収入男ってケチ…」

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 ファイナンシャル・プランナーの花輪陽子です。

「年収2000万円の男性と結婚したい」――そんな女性も少なからずいるものです。

 ところが、高収入の男はケチな場合が多いものです。奥さんに収入全部を任せて好きに使わせるという高収入の男性には、お会いしたことがあまりありません。

◆高収入男性と結婚できても、リッチな暮らしができるとは限らない

 それどころか、自分の収入や資産は一切妻には教えない、妻には家事費として月10万円だけ渡すというような高収入男性は多いのです。家事費には食費、生活用品費、妻の小遣いなどが含まれている場合も多いです。

 高収入男性と結婚をしたA子さんはこんなことを嘆いていました。

「美味しいものを作ろうと努力すればするほど、月10万円のうち食材費にかかる額が増えて、自分の小遣いが減る」

「月10万円もらううち小遣い3万円として、家事に1日8時間×30日とすると、時給は125円!住まいは広くなったけど、アルバイトをしていた時のほうが欲しい物をもっと買えた」――。

 いかがでしょうか。憧れていたセレブ暮らしとは程遠い場合も多いのです。

 A子さんのケースではなくても、会社経営者と結婚をすれば、妻は夫の秘書やお客様のおもてなしの対応などを完璧にこなすなど、かなり働いている場合が多いです。あるいは子どもの英才教育に忙しく励んでいるセレブ妻も多いです。

 左うちわで暮らしているセレブ妻なんて、そんなにたくさんいるものではないのです。

 白河桃子さんの著書『セレブ妻になれる人、なれない人―年収1000万円以上の男性と結婚できる人の小さな習慣』(プレジデント社)でも、セレブ妻の実態が負の部分までよくわかるのですが、セレブ妻になるには大きな器が必要で、すべての人が向いているわけではないことがわかります。

◆そもそも年収2000万円以上の男性と結婚できる確率は?

 そもそも年収2000万円以上の男性はどれだけいるのでしょうか?

 国税庁の民間給与実態統計調査(平成25年度)によると、男性で年収が2000万円以上あるのはわずか0.7%です。1000人に7人ということです。その中で、結婚適齢期の未婚の男性で、DVやモラハラをしない問題のない男性となると、四つ葉のクローバーを見つけるほどの確率になるのではないでしょうか。

 脳科学者の中野信子さんの著書『サイコパス』(文春新書)によると、大企業のCEO、政治家、弁護士、外科医など、大胆な決断をしなければならない職業の人にサイコパシー傾向の高い人が多いという研究結果もあるそうです。

「アメリカン・サイコ」というウォール街の投資銀行で副社長を務める傍、快楽殺人を繰り返す主人公を描く映画もあったり、村上春樹さんの小説の中にも女性にDVをするエリートが度々描かれていたりします。「事実は小説よりも奇なり」ということわざもありますが、家庭内暴力は決してフィクションの世界内だけではないのです。

 エリートのダークサイドとして、多少なりとも人を出し抜いて上にいくという性質が見られるのかもしれません。もちろん、すべてのエリート男性がそうというわけではないでしょうし、程度の問題もあるとは思いますが。

 経済学の基本原則に「フリーランチはない」という考え方があって、これは「何かを犠牲にしないで何かを得ることはできない」という意味です。「セレブ妻」という大きなものを得るためには代償も大きいのかもしれません。

「何も犠牲にせずに、自由に生きたい」という女性にとっては、やっぱり自分で稼ぐ力をつけることが一番です。自分に収入があれば、ある程度は自由に裁量ができる場合が多いからです。高収入男性を見つけるよりも、結婚後も働き続けることを認めてくれる男性を探す方が幸せなのかもしれません。

<TEXT/花輪陽子>

【花輪陽子】
1級ファイナンシャル・プランニング技能士(国家資格)、CFP(R)認定者。1978年生まれ、外資系投資銀行をへてFPとして独立。現在シンガポール在住。『夫婦で年収600万円をめざす! 二人で時代を生き抜くお金管理術』『お金持ちになる女はどっち?』など著書多数。http://yokohanawa.com/