【働く車:除雪車(上)】AI自動運転と安全装置 キャタピラーとタイヤ式

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 働く車は数多くあるが、現在注目なのは「除雪車」だ。今年は特に雪が多く、東京都内での「立ち往生」は命に別状はないものと思うが、山間部での渋滞は、即、命の問題となることがある。その意味では除雪車は、大変重要な意味がある。

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 都会のドライバーでは、「タイヤチェーン」をFF車なのに後輪に装着するなど、考えられないことが起きる。それほど東京では、積雪被害はまれである。この4〜5年ぐらいごとに起こる積雪被害に対応すべきなのかは、コスト面で考える必要がある。しかし、雪国の山間部では毎年のように積雪があるため、除雪車は欠かせない。今回はその除雪車について基礎知識を学んでおこう。

■キャタピラーとタイヤ式

 一般的知識として、タイヤ式が良いのか?キャタピラー式が良いのか?を考えてみよう。ほとんどの除雪車はタイヤ式で、雪上車となるとキャタピラー式が多くなる。これは、接地圧の関係で用途が決まることを表している。

 それは一般的に、タイヤ式よりキャタピラー式が滑らないが、キャタピラー式は機動力が低く、道路を傷つける可能性も大きいからだ。建設車両のキャタピラー式は油圧モーターで駆動しており、一般に戦車などのような速度は出ない。また陸送する場合、トレーラーを必要とする可能性がほとんどだ。除雪のような一般舗装路面を走ることを考えるとタイヤ式が必要になるのだ。都会部では必須と言ってよい。

 一方、キャタピラー式である戦車などはエンジンで駆動輪を直接回してきたので、時速80kmを可能にしている。建設車両は多くが油圧モーターを介して駆動してきたので、モーター駆動とすれば、機動力は飛躍的に高まる。あとはメンテナンス性とコストの関係を解決できればキャタピラー式の除雪車も実用化できるかもしれない。すると、豪雪地帯での除雪の効率が飛躍的に高まるかもしれない。

 戦車も、全個体電池などが量産されるとEVの時代になるのだろう。軍用へのAIの導入と併せて、これはこれで困った問題でもある。