4年間のルノーCEO続投が決まったゴーン氏

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 仏ルノーは15日の取締役会で、6月の株主総会にカルロス・ゴーン最高経営責任者(CEO)の再任を提案する方針を決めた。任期は2022年までの4年間。同社のトップ人事をめぐって、ゴーン氏が退任する観測も浮上していた。

 ナンバー2に当たる最高執行責任者(COO)には、ティエリー・ボロレ最高競争責任者(CCO)が昇格。ゴーン氏の後継者候補とみられている。

 ルノーは声明で、ゴーン氏が今後取り組むべき重点課題として、日産自動車、三菱自動車との提携関係の強化と、経営陣の世代交代に関する道筋を明確にすること、を挙げた。

 日刊工業新聞では昨年2月、ゴーン氏にロングインタビューした。再掲載し3社連合の未来について考えるきっかけにする。

自らのテリトリーを越えることを恐れない
 -三菱自動車を仲間に入れて、ルノー・日産自動車アライアンスとして業界トップグループに入りました。他のトップグループと比べた優位性は何でしょうか。
 「他のグループに比べはるかに多様性が高い。アライアンスは3社がひとつになっているが、他のグループは企業の数では1社だ。ルノーも日産も三菱自動車も自立性を持ち、それぞれに戦略がある。だからこそ、ぶれない活動ができる。はるかに多くのアイデアが発想できる」
 
 「ルノーは主に欧州とロシアとブラジルでプレゼンスが高い。日産は北米、中国、日本で強く、三菱自は東南アジアで強い。強みが多様化しているのは利点だ。消費者にとっていいことではないか。スケールがあるからコスト効率化でき、価格設定も競争力が高いものになる。商品群も広くなる。違う会社が複数のブランドを扱っている。1社が複数のブランドを扱うよりアライアンスの方が豊かだ。これがアライアンスならではのことだ」

何年もの準備が必要
 「アライアンスの文化はまさに協業の精神だ。日夜各社が協力しているのがアライアンスだ。難しいのはわかるだろう。というのは業界で成功している例がないからだ。買収したとしても、買収する側とされる側の関係で問題が発生する。アライアンスは複雑で難しいことだ。必ずしも成功はしない。各自動車メーカーが同じ傘で協力してプラスの生産的な協力を実現している」

 「こういった複雑な領域で成功したのは、サプライヤーやハイテク企業、IT企業と協力する上で利点だ。ダイムラーとも多くのサプライヤーともうまくいっている。アライアンスの文化があるからこそ、アライアンスの従業員は、開発部門も購買部門もマーケィング部門も慣れている」

 「コンフォートゾーンを越えるのに慣れている。自らのテリトリーを越えることを恐れない。必要なものに手を伸ばすことを恐れない。そのために他のメーカーと協力できる。これは大きな優位性で文化の一部だ。一朝一夕ではできない。何年もの準備が必要で心構えも醸成しないといけない」
 
 -今アライアンスは複雑だとおっしゃいました。三菱自が加わったことでメンバー間の関係はより複雑になりませんか。
 「大きく複雑化するとは思わない。なぜなら全く同じ関係を適用するだけだ。ルノーと日産の関係のルールを三菱自に適用することだ。ルールは変わらない。若干微調整は必要かもしれないが。三菱自はスケールメリットを享受できる。三菱自は大きな見返りがあるからアライアンスに適用したいと考えている」

ブランドが混同されることは全くない
 -アライアンスのメンバーが増えると、各ブランドの個性維持とシナジー追求の両立が難しくなりませんか。
 「ルノーと日産の関係は17年間維持してきた。現時点でブランドが混同されることは全くない。お客様が比較検討をしないのだ。日本と米国は日産の存在感が高くルノーが低いから簡単だが、欧州は二つのブランドが存在して、きちんとブランドを確保している。混同されていない。重複もしていない」