2月7日までに出揃った通信キャリア3社の決算で発表された主要数値をもとに各社の状況を読み解く「グラフで比較するキャリア決算」。2回目は1契約あたり収入に焦点をあてる。

 売上を契約数で割って算出される「1契約あたり収入」は、NTTドコモとソフトバンクがARPU(1契約回線あたり収入)、KDDIがARPA(1契約者あたり収入)の数字を開示している。2017年度第3四半期は、KDDIが前年同期比110円増の6500円、NTTドコモが同270円増の4720円、ソフトバンクが同150円減の4380円だった。

 なお、NTTドコモのARPUには光回線収入が、KDDIとソフトバンクのARPA/ARPUにはサービス(コンテンツなど)収入が含まれており、各社で定義が異なっている。

KDDI

 前年同期比でARPAが110円増加したKDDIだが、その内訳は、au通信ARPAの伸びが30円、コンテンツや物販・決済など付加価値ARPAの伸びが80円となっている。

 回線・非回線ともに安定的に増加基調が続いているが、気がかりなのが増加ペースだ。直近の数字をみると、前年同期比の増加額はおおむね150円〜250円のレンジで推移しており、110円という増加額は2015年度以降で最低となっている。背景には新料金プラン「auピタットプラン」「auフラットプラン」導入の影響があるとみられる。

NTTドコモ

 前年同期比で270円増となったNTTドコモだが、ARPU増に貢献しているのがドコモ光だ。この1年で契約者数が1.5倍の448万まで増加したことで、ドコモ光ARPUの伸びは150円となった。また新料金プラン「カケホーダイ&パケあえる」契約数が年間で15.3%増えたことで音声ARPUも110円増となった。一方、パケットARPUは10円増にとどまった。

 パケットARPUは2017年1〜3月期の3080円をピークに、直近の10〜12月期は2970円まで低下している。音声ARPUの増加が続いておりトータルでの増加基調は当面続くとみられるが、パケットARPUの今後の方向感には注視が必要といえる。

ソフトバンク

 ソフトバンクは、通信ARPUが前年同期比160円減、端末保証サービスやコンテンツの収入を示すサービスARPUが前年並みで、ARPU全体では150円減となっている。

 契約に占める「Y!mobile」の割合が増加した点、光回線契約による値引き「おうち割 光セット」の累計適用件数(移動通信サービス)がこの1年で約1.5倍の761.7万まで増加し割引が膨らんだ点が背景にある。