「東京は所詮、田舎者の集まりだ」

時に揶揄するように言われるこの言葉。

たしかに東京の中心部には、様々な「田舎」や「地元」を持つ者があふれている。

遠く離れた地方出身者はもちろん、東京出身者でさえ「地元」への想いを抱えている。

あなたにとっての、「地元」とは?

これまでに、横浜出身の商社マン・亮太や青山出身の新次郎、神戸出身の隆之を見てきた。今週は?



【今週の地元愛をさけぶ女】

名前:優子
年齢:27歳
職業:損保会社勤務
年収:480万
出身地:福岡市
現在の居住地:中目黒


結婚するなら“条件の良い人”


「お待たせしちゃって、すみません。」

待ち合わせの『Frames 中目黒』に現れたのは、小柄で可愛らしい、まるで小動物のような優子だった。

「福岡女学院を卒業後、大学進学と同時に東京へ出てきました。今は損保会社でOLをしながら、中目黒に住んでいます。」

東京で言うところの聖心や東洋英和のような、お嬢様学校出身の優子。

現在は絶賛婚活中で、食事会にも頻繁に顔を出しているそうだが、彼女の雰囲気を見れば、男性からの人気が高いことが伺える。

しかし、優子が男性に求める条件は“最低でも”年収1,000万以上稼いでいる人。

「いい人と結婚したい!という思いは強いです。せっかく東京に出てきたわけですし、東京で結婚すると思うと相手に求める条件は必然的に高くなりますよね...」

優子からは結婚に対して強い意志を感じるが、どうしてそこまで結婚や条件にこだわるのだろうか?

「上京している福岡県民は、“一旗上げてやる!”と思っている人が多いんです。東京から九州は遠いですし。手ぶらでは帰れないというか、東京に来たからには爪痕を残そうと、それなりの気合と覚悟を持っている人が多いかも。」

一見おっとりとしているが、話し始めるとハキハキしている優子。そのギャップに少し驚く。

また、夢追いドリーマーも多いという福岡県民。その生態を探っていこう。


西日本最大の街は福岡!?男女で異なるモテ度数


男は強く、酒も強く。女はテキパキ、盛り上げる


「男性は、お酒を飲めない人は話になりません。未だに飲みニケーション文化が根強く、会社の接待や友人との集まりはもちろんのこと、家でもとにかくよく飲みます。」

男性は仕事でもプライベートでも、酒が強いか否かが求められ、“酒は飲めて当たり前”という意識を持っているらしい。やはり女性も同じように飲むのだろうか?

「福岡出身って言うと、焼酎好きでしょう?って言われることが多いんですが、実はそうでもなくて。逆に焼酎が嫌いな子も結構います。私自身も前まで焼酎が飲めませんでしたし。でも何故か、20代後半から芋ロックを飲むようになりましたが…」

優子自身、お酒は滅法強い。しかし男性の前では弱いフリをするそうだ。

「だって、私の方が強いから。男性のプライドを傷つけてしまうかなぁと思って、敢えて言わないようにしています。」

酔ったフリもお手の物。

博多女子の強さを見た気がした。




食事会で端数まで徴収なんてありえない


そんな優子のタイプは、やはり皆がイメージするような“九州男児”なのだろうか?

「3歩下がって歩く、とまでは言わないですが。やっぱり男らしい人に惹かれます。黙って俺について来い、的な。あとは細かくない、大らかな人が好きです。」

福岡の人は割とどんぶり勘定で、“まぁいいよ”の文化だと言う。

「福岡の人は、細かいことにはこだわらない。だから東京へ来て、食事会で端数まで徴収する男性がいることに衝撃を受けました。食事会で、“じゃあ、女性陣は一人3,200円ね”なんて言われた日には速攻で帰ります(笑)。」

博多女子の前ではあくまでも男らしく、大きな心で接する方が良さそうだ。

また、福岡は車社会。そんな中で育ってきたため、運転が上手い人は無条件にカッコよく見えるとも教えてくれた。

一方で、頑固な九州男児に慣れているため男性を立てるのが上手く、女子力は高いイメージがある博多女子。

実際はどうなのだろうか?

「そうですね。実家では何もせずにただ座っている父と、一人で家事をこなす母を見てきたので、男性は家事をしないもの、と思っています。もちろん、彼氏が手伝ってくれると嬉しいですけど、男性に尽くすのも嫌いじゃありません。」

祝い事でも友人や親戚が集まってひたすら酒を飲み、楽しむ福岡県民。その際に男性は何もせずただ酒を飲み、女性がテキパキと動く文化は健在だという。

そんな女性たちを見て育ってきたせいか、家事は厭わない優子。

可愛くて家事も完璧で、尚且つ懐が深いという博多女子は、男性からすると理想の女性なのかもしれない。

しかし実は気が強く、プライドの高い人が多いのも福岡県民の特徴だと言う。

「西日本最大の街は、福岡だと思っています。福岡の人は、大阪から西が西日本だと本気で思ってますから(笑)。福岡はご飯も美味しいし、女の子も可愛いから、やっぱり西日本では福岡が一番です。」

“福岡が日本で一番美人が多いっちゃん”と、平然と言ってのける優子に、福岡民のプライドの高さが垣間見えた。


その方言は、計算ですか?東京女子が羨む“方言”使い


東京でのホームは二子玉!?


「東京だと、二子玉川が好きです。高島屋がある通りが、なんとなく天神の渡辺通りと雰囲気が似てるんですよね。」

大きな川があり、ファミリー層が住む印象の二子玉川。その落ち着いた雰囲気と情緒にも、福岡県民は故郷を重ねるそうだ。

また、福岡は私鉄王国のため、JRのヒエラルキーが低く、JRは若干下に見られがち。しかし東京に来て、山手線(JR線)の発達っぷりに驚くのも、福岡県民の“あるある”だと言う。

「あと、福岡は中心部から空港が近くて便利なんですが、そのために東京のような高層ビルが建てられないので、タワマン的なものがあまりないんです。だから一度は東京でタワマンに住んでみたいという夢もあります(笑)」

そんな優子だが、最近食事会へ一緒に行くメンバーに変化が現れ始めた。




「この歳でもまだ東京に残っている人は、東京が好きな人たち。みんな一旦東京へ出てきたとしても、(特に女性は)27歳くらいで地元へ帰ってしまうんですよ。」

一緒に上京してきた同世代の友達も、チラホラ地元に戻る人が増えてきたという。

「でもやっぱり、私は東京の、このキラキラした生活が好きですし、地元に帰る予定はありません。」

そう目を輝かせながら話してくれる優子だが、話しているうちに、実はとても純粋なのだと気付かされた。

「散々条件とか言っていますが、結局、惹かれるのはどうしようも無い男性だったりするんです。放っておけないというか、自分が面倒を見てあげないとダメになっちゃう気がして…。」

理想は高くても、結局は情が深く、ダメ男でも手を差し伸べてしまう懐の深さを持ち合わせている博多女子。

東京に来て様々な男性との出会いはあるものの、今でも九州民と会うと妙に盛り上がり、ホッとするという。

最後に、気になる質問をぶつけてみた。

たまに出る可愛らしい方言は、計算なのだろうか?それとも、無意識なのだろうか?

「正直、計算で使う時もあります。東京の男性は、無条件に喜ぶので(笑)」

可愛らしさと女子力と、そして強さを併せ持つ博多女子。

彼女たちこそ、最強のモテ女なのかもしれない。

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同じ千葉でも大違い!?千葉県民のヒエラルキーと東京への憧れ