気象庁によりますと、この冬の低温と大雪の要因の一つとして、ラニーニャ現象により寒気が日本付近に流れ込みやすくなったことが考えられるとのことです。


◆天候の状況

平成29 年12 月以降、強い寒気が断続的に日本付近に流れ込んだため、全国的に気温がしばしば低くなりました。平成30 年1 月中旬前半、1 月下旬、2 月上旬など寒気のピーク時には大雪となった所もあり、最深積雪の記録を更新した地点もありました。


◆低温と大雪をもたらした寒気の要因

平成29 年12 月以降、大気上層で偏西風の蛇行が大きく、日本付近では南に蛇行し、寒気がしばしば日本付近に流れ込みました。偏西風(亜熱帯ジェット気流)の蛇行には、インドネシア付近の積雲対流活動が平年よりも活発だったことが影響したと考えられます。これはラニーニャ現象時に典型的な特徴であり、数値シミュレーションでも確認できたことから、気象庁は昨年(平成29 年)秋以降続いているとみられるラニーニャ現象が、日本付近への寒気の流入の要因の一つと考えられるとしています。


◆今後の見通し

2 月15 日発表の1 か月予報によると、2 月末にかけて北日本を中心に引き続き寒気が流れ込みやすく、北・東日本日本海側では降雪量が平年と比べて多くなる見込みです。気象庁は引き続き、最新の気象情報に留意するよう呼びかけています。