2月9日からアメリカ、イギリス、オーストラリアで販売の始まったHomePodは他社のスマートスピーカーに比べて高価と言われていますが、それでも原価率を見るとAppleがギリギリの価格に設定したことが見えてきます。

高価な部品で高品質に

HomePodの特徴は小型な本体にもかかわらず、高音質で広がりのある音場を作れる点とされます。この音質やSiriの聞き取り性能を高度に保つため、HomePodには高価な部品が使われたようです。TechInsightsはスピーカーやマイク、電源部分に58ドル(約6,200円)、ディスプレイ部分や細かなパーツに60ドル(約6,400円)、A8チップが25ドル(約2,700円)、組み立てや包装などに17.5ドル(約1,900円)かかっていると計算しています。

 

iFixitより

 

これらを合計するとHomePodの原価は216ドル(約23,000円)となり、原価率は62%にまで達します。この原価率はGoogle Homeの34%、Amazon Echoの44%に比べてはるかに高く、HomePodの原価率の高さが際立ちます。これら数字からAppleは高価な部品を使って音質やSiriの性能を向上させ、さらに商品が高くなりすぎないように利益率を圧縮してHomePodを発売したことがわかります。

出遅れ挽回なるか

HomePodは音楽鑑賞時の音質やSiriの聞き取り性能、さらにはセットアップの簡単さなどで一定水準の評価を得ています。ただ価格は他社のスマートスピーカーの数倍に当たる349ドルであり、この点が普及のネックになると考えられてきました。しかし原価率が判明したことで、Appleは他社製品との競合を意識して、これでも低めにHomePodの価格を設定したことがわかります。

 

 

今年後半にはソフトウェアのアップデートでステレオ機能やマルチルーム機能の追加でHomePodはさらに進化します。また現在はHomePodのSiriは用途が限られているのですが、この用途が順次広がっていくことでHomePodでできることは増えていくでしょう。そうなれば今は高いと感じる349ドルも、いずれは安いと感じる時が来るのかもしれません。
 
 
Source:Bloomberg
(KAZ)