新月・満月・干潮・満潮と魚

 筆者の趣味のひとつに魚釣りがありまして。湖沼や河川の、淡水の釣りです。子どものころからなので、ずーっと続いている趣味。最近はあ〜んまり釣りに行ってませんけど。

 ところで、1999年にある釣り関連書籍を読みました。知る人ぞ知るダグ・ハノンの「ビッグバスマジック」(つり人社)という本。バス釣りのレジェンドと言われる人の著書ですが、そのなかに「新月や満月のときには大きな魚がよく釣れる」的な説が書いてありました。潮の満ち引きにより「水中に流れが生じるとき」は魚の活性も上がるので魚がよく釣れるようになるという話は、海釣りをする人にはよく知られています。潮の満ち引きのシクミについては気象庁の開設ページがわかりやすいですが、新月や満月のときは潮汐力(起潮力)が大きくなって干満差も大きくなりますので、なるほど「新月や満月のときは釣れる」というのも頷けます。

 でも、湖沼もそうなの? と軽く疑ったんですが、過去によく釣れた日を改めてチェックしてみたら、あら不思議! ホントだ新月とか満月の頃に釣れてる傾向が強め!

2000年の釣行の記念写真です。左から、2000年4月6日、2000年5月19日、2000年6月2日。それぞれ、月齢1.4(ほぼ新月)、月齢14.9(満月)、月齢28.9(新月)です。どの日もよく釣れたという記憶があります。

 前述のダグ・ハノン「ビッグバスマジック」は、確か1999年の年末とかに読んだような……冬はオフシーズンなので釣りの本をよく読んでいました。で、その翌年から「新月・満月の日に釣る気満々」で釣行したという流れだと思います。

 ということがあってから、新月・満月狙いで釣りに行くようになりました。とくに新月。さらには、新月の頃の、干潮や満潮の時間前後! そういう日時を狙うと、釣れる……ような気がするのと、何と言うか釣りをしているときのモチベーションを維持できたりしつつ、釣果への期待もできたりして、釣りをより楽しめるんでした。

 さておき、その頃から多用し始めたのが「ムーンエイジとタイドグラフがわかる腕時計」です。月齢や潮の干満がわかる腕時計。上の2枚目の写真にも写り込んでいます。

2000年の釣行で使っていたカシオ「プロトレック PRT-111」。1996年頃に発売されたマリン用途向け腕時計ですが、ミョーに高機能で月齢や潮の干満がわかるほか、日の出・日の入り・月の出・月の入りの時刻までわかります。チタンボディで、ゴリゴリと使いましたが、現在でもけっこうキレイ。

 現在ですと、月齢や潮の満ち引きはスマートフォン用アプリでわかりまくりですネ。でも2000年と言えばまだ「携帯電話でようやく普通のメールを送受信でき始めた頃」。なので「腕時計でムーンエイジもタイドグラフもわかる!」とかなり興奮できた時代だったのです。

気圧が下がると魚が釣れる!

 新月や満月だと魚が釣れる〜♪ みたいなマイブームと平行して、「どうも気圧が下がり始めると魚が釣れ始めるなあ」的な実感がありました。やっぱり2000年前後のことだったと思います。まあ、これから雨が降るなど気圧が下降し始めると、魚が釣れ始めたりするのは、釣り人の多くが実感するところだと思います。

 そこで多用したのが、気圧変化がグラフ化される腕時計。具体的にはカシオ「プロトレック PRT-40」です。これも1996年頃に発売された腕時計です。

カシオの「プロトレック PRT-40」。気圧計、温度計、方位計を搭載したトリプルセンサーの腕時計です。2時間おきに気圧を自動計測し、過去26時間分の気圧傾向をグラフ表示可能。気圧変化を一目で見られるのは「釣り人向け」ですね〜♪

 釣りをしていて気圧が急に下がると、風が吹いたり雲の流れが速くなったり肌寒くなったりして、「ん? なーんか天候が変わる!?」みたいな体感があります。そんな「気がした」ときにこの腕時計を見ると「あっ気圧が急に下がってきた!」と確認でき、「むむむっこれから釣れ始めるハズ!」みたいにテンションが上がるというわけでした。

 気圧が下がったからいつも釣れたという記憶はイマイチありませんが、大物が釣れたとか数釣りができたというときは、いつもだいたい「雨が降ってきたからオシマイ」「強風でもう釣り続けるの無理」みたいな記憶があります。恐らくは、急な気圧変化と良好な釣果には、何かしらの因果関係があるのだと思います。

 もしかしたら魚として、[気圧が下がる]→[悪天が候化する]→[捕食活動をしにくくなる]→[今のうちに食べておこう]→[パクッと食べたら釣り餌だった]、みたいな連鎖がある、の、かも、しれません。ちなみに、現在ですと、やはりスマートフォンおよびアプリで手軽に気圧変化を掴めたりします(スマホの機種にもよりますが)。

水温計で魚が釣れる?

 魚釣りでは、水温もかなり大切です。水が冷た過ぎでも温か過ぎでも魚の活性が落ちますので、釣りにくくなります。餌になる水生昆虫の動きも水温で変わりますので、これもまた魚の釣れ具合に影響してきます。

 そんなわけで、釣りに行くとわりとマメに水温をチェックしていました。ガラスの温度計持参。でも割れ物で扱いにくく、使用後に拭くのも面倒。

 そんな流れで使い始めたのが、カシオ「シーパスファインダー SPF-10」です。非接触温度計内蔵! 水に触れずとも水温を測れる! これからの釣りは非接触だゼ! みたいにテンションが上がって、2000年頃に購入した記憶があります。

カシオの「シーパスファインダー SPF-10」。右上のセンサーを対象に向け、黄色いボタンを押せば、対象の表面温度を計測できます。ほか、ムーンエイジやタイドグラフも表示可能。

 この腕時計の非接触温度計、とくに「釣れない場所判定」のために多用しました。たとえば水温を測って「あっこれは温度高すぎ〜魚はいないかも!」とか。逆に「あーまだ温度かなり低いからココはダメかな〜、場所移動」みたいなことも。「ん! ○度だ! これなら釣れる!」みたいな知見はほとんど無い筆者なんでした。

 最近ではこういう非接触温度計、単体でわりと安価で購入することができます。いまAmazonで「非接触温度計」をキーワードで調べてみたら、1500円くらいから購入できるようです。ちなみに、上の「シーパスファインダー SPF-10」ですが、腕に装着したまま水温を測るのは、やりやすそうで、ちょっとやりにくかったりします。

 それにしても、最近ではこういう「独特の機能を搭載した腕時計」って激減してる感じ。非接触温度計搭載の腕時計は完全に姿を消してしまったようですし、月齢や潮の干満などについても細かなデータ(日の出や月の出の時間など)まで出るものは少ないようです。

 やや高価な製品だと多機能な腕時計があったりはしますが、一昔前と比べると「突出した機能性を備えた腕時計」は激減していると感じます。まあ、いろいろなセンサーや機能性がスマートフォンなどに備わり、多機能腕時計の機能性がスマートフォンに吸収されちゃったという感じですので、しょうがないのかもしれませんネ。