過激派組織「イスラム国」(IS)の最高指導者アブバクル・バグダディ容疑者が、空爆で負傷してイラク国境に近いシリアのIS支配領域に潜伏している可能性が高いことがわかった。

 イラク内務省当局者が13日、朝日新聞の取材に明らかにした。

 当局者によると、バグダディ容疑者はISの野戦病院で治療を受けており、足などを骨折して介助なしでは歩行が困難で糖尿病も患っているという。アラブメディアによると、イラク内務省の情報・テロ対策局トップが「IS内部の協力者から得た情報と資料から、バグダディ容疑者が生存、潜伏していることに議論の余地はない」と述べた。

 一方、米CNNは12日、米情報筋の話として、バグダディ容疑者が昨年5月、ISが「首都」と称していたシリア北部のラッカ近郊にいて空爆で負傷し、約5カ月にわたって組織の指揮をとれなくなっていたと伝えた。米主導の有志連合の戦闘機が関係しているのか、ロシア軍のミサイル攻撃によるものなのかは不明。

 ロシア国防省は昨年6月、ロシア軍が昨年5月28日にラッカ南部で実施した空爆でバグダディ容疑者が死亡した可能性があると発表。だがこれまでに死亡確認はされていない。(カイロ=翁長忠雄)