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既報のとおり、Microsoftの開発者向けカンファレンス「Build 2018」の開催日が決定した。奇しくもGoogle I/Oと重なる5月7〜9日(現地日時)に米シアトルで行う。

○ビッグニュースが飛び出すBuild

近年のBuildは大きな発表を行うケースが多い。特にこのところは、同社自身のクラウドベンダー戦略やAI(人工知能)への注力なども相まってWindows 10関連の情報は減少傾向にある。

だが、2017年は「Microsoft Fluent Design System」や「OneDrive Files On-Demand」、Windows 10 RS(Redstone)4で実装予定の「TimeLine」が発表された。また、2016年のBuildでは、WSL(Windows Subsystem for Linux)を発表し、デモンストレーションとしてEmacsをWindows 10上で動作させるなど、多くの関心を集めたのは記憶に新しい。

Build 2018の開催時期を鑑みると、2018年3月前後のリリースを予定しているWindows 10 RS4ではなく、その次となるWindows 10 RS5の話題が中心となるだろう。そこで今回はBuild 2018で取り上げられる(かもしれない)Windows 10関連情報を予想してみたい。

○Build 2018のWindows 10関連情報を予想

まずはMicrosoft StoreによるPWA(Progressive Web Application)のサポートだ。以前の連載でも取り上げ、本誌でもすでに報じているが、Microsoftは2018年2月6日(現地日時)の公式ブログでPWAをMicrosoft Storeにもたらすためのロードマップを発表した。Microsoft Storeのコンテンツ拡充を目的として、開発者へPWAのアップロードをうながすのは必然的な流れだろう。

もう1つはYamashita氏も指摘しているように「Windows Core OS」の存在だ。MicrosoftはWindows 10プラットフォームにおいて、異なるデバイスでも共通するAPIを備えた「Windows OneCore」を重視している。だが、30年の歴史を数えるWindows OSは大きくなりすぎた。その上でコア部分を簡素化し、モジュールのように拡張可能にするのがWindows Core OSの目的だと噂されている。

従来のWindows OSは"大きな政府"、Windows Core OSは"小さな政府"をイメージすると分かりやすいだろう。ただし、現在のWindows 10からWindows Core OSへの移行は大胆な改革となるため、一朝一夕には完成しない。そのため、Build 2018ではWindows Core OSの概要や既存APIとの互換性など、基礎的な解説・啓発にとどまると思われる。

同様のアプローチとされているのが「Polaris」だ。Windows Core OSがコアレベルの改革ならば、Polarisはシェルレベルの改革となる。現在のエクスプローラーは、Windows 95時代のコンセプトを元にしているため、PC上では有用性を備えるが、Windows Mixed RealityプラットフォームやSurface Hubといった異なるUIを用いる環境では使いにくい。

この状況はWindows OneCore構想と相反するため、Microsoftは本プロジェクトを立ち上げ、「Composable Shell(部品的シェル)」の開発に取り組んでいるという話がたびたび出ている。ただし、いずれも予測の域を超えず、前述のとおりAIや量子コンピューティング開発環境の「Q#」などに多くのセッションを割くと思われる。とはいえ、PCがなくならない以上、同社はWindows 10に関する改善を続けるはずだ。

阿久津良和(Cactus)