【音楽定額配信時代のオーディオ選び】

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音楽定額配信(サブスクリプション)サービスがより身近な存在となり、BGMのメインストリームとして使い始める人もかなり増えた。月額千円ほどでおよそ4000万曲から好きな音楽が選べるお手軽さは、この上ない便利さである一方、音質は残念ながらMP3並みで、決していい音とは言えない。ここではそんなサブスクリプション音源を、スマホでお手軽なまま、少しでもいい音で聴くための最新オーディオ選びを指南する。

音楽だけの世界に入る。



音楽を聴くための技術はさまざまだが、音のクオリティを上げる方向ではなく、音楽をより楽しむための技術がノイズキャンセリング機能だ。音楽を邪魔する外部音を打ち消すことで、音楽だけの世界を純粋に楽しめる。ノイズキャンセリングをオンにして別世界にトリップしよう。

騒音ストレスとさようなら

Beats by Dr. Dre

Beats Studio3 Wireless

実勢価格:3万7584円





ノイズキャンセリングの歴史は長く確立された技術



ノイズキャンセリング機能も、ワイヤレス機能と同様、一度体験してしまうと手放せなくなるもののひとつだ。

ひとたびノイズキャンセリングのスイッチをオンにすれば、自分だけが静けさに包まれる。決して無音状態になるわけではないが、周りの環境音のボリュームが3分の1程度に低くなるような感覚。たとえるなら、都会の喧噪から静かな図書館に入ったような感じに近いかもしれない。

ノイズキャンセリングの歴史は意外と古く、1986年にボーズが、初めて無着陸・無給油での世界一周飛行を達成した超軽量飛行機「ルータン ボイジャー」にノイズキャンセリング・ヘッドホンのプロトタイプを提供。その後、F1レースや航空機など、騒音の激しい現場で働くプロや米軍用にノイズキャンセリングヘッドセットを提供し始める。

そして、2000年にコンシューマー向けノイズキャンセリング・ヘッドホン『QuietComfort』を発表。瞬く間にノイズキャンセリングオーディオというマーケットを拡大させていった。

リスニングルームを持ち歩くという贅沢



ノイズキャンセリングヘッドホンやイヤホンは、ノイズキャンセリング機能がない高音質なヘッドホン・イヤホンに比べると、どうしても音質面で劣ると言われることが多い。たしかに、同じ価格帯であれば、ノイズキャンセリング機能がない製品の方が、音質面にコストを割ける分、よりいい音を出せるだろう。

でも、それは静かな場所で聴くのであればの話。雑音が多い場所で聴くことを前提にするなら、確実にノイズキャンセリング機能が付いたものの方が、音楽の純度を高めてくれる分、断然有利だ。

自分だけの静寂を持ち歩く。

Bose

QC35 II

実勢価格:3万9960円

ノイズキャンセリング機能は、簡単に言うと、ハウジング部に付いたマイクで外部の騒音をキャッチし、それを打ち消す音を作り出すことによって、騒音をかき消す技術で、いわばリスニング環境を整えてくれるようなもの。

この技術も登場からこれまで、かなり洗練されたものになってきている。まだ使ったことがない人は、静かなリスニングルームをいつでも持ち歩ける贅沢を一度体験してみてほしい。

SONY

WH-1000XM2

実勢価格:4万3070円

AKG

N20NC

実勢価格:1万6070円

Bowers & Wilkins

PX/H

実勢価格:5万2488円

※『デジモノステーション』2018年3月号より抜粋。

text早坂英之

photo小川賢一郎(warehouse)