基本合意書の締結を終えたウィジェット社のハーセントCEOとHACIの藤野社長。(写真: 本田技研工業の発表資料より)

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 「シンガポール・エアショー 2018」が2月6日から11日まで、シンガポールで開催された。このエアショーは、民間機から軍用機までの全てを網羅した、アジア最大のエアショーとして隔年開催されている。航空機やエンジンメーカー、部品メーカーなど合計1,000社にも及ぶ出展があり、多様な航空業界の関係者が集合する国際イベントだ。

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 そのシンガポールで記者会見に臨んだホンダエアクラフトカンパニー(HACI)の藤野道格社長が、フランスでプライベートジェット機を運航している「ウィジェット」社から、「ホンダジェット」を16機受注したことを発表した。「ウィジェット」社は現行のセスナ機を1年半の間に全てホンダジェットに変更する。

 どんな事業でも、先行する競争相手を打ち破ってシェアを独占することには、大変なエネルギーを必要とする。座席数や騒音の低さ、低燃費などが切り替えの理由に挙げられていたようだ。

 ホンダジェットは最大7人乗りのビジネスジェット機で、17年上期(1〜6月)に24機の出荷を達成し、初めて小型ジェット機市場で世界一となった。エンジンを主翼の上面に配置する斬新な発想が、VLJ(Very Light Jet)というカテゴリーの中で、唯一真っ当なトイレをキャビン後方に設置することを可能にした。競合機種のセスナやエンブラエルは簡易トイレだという。はたから見ると1機の価格が数億円もするプライベートジェット機のトイレが簡易トイレというのでは興ざめである。いかにも日本人らしい気配りがクラス最高の居住性となった。静粛で、燃費もいいし、プライバシーが確保されたトイレも設備されている。トイレも相当のセールスポイントではなかったのか?

 藤野道格社長は会見の中で、ホンダジェットが年内にも、中国から型式証明を取得する見込みであることも合わせて語った。HACIは昨年8月に中国航空当局へ申請した際には、取得まで1年半程度の期間を予想していた。おおむね順調に推移している。型式証明の取得によって、中国での販売も本格化する。ますます楽しみなニュースである。