「辞める」勇気も必要!?子ども時代に育みたいのは「見極め行動する力」

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 激動の現代社会。過労死などのニュースを聞くたびに心を痛め、「うちの子は将来強く生きていけるのかしら?」と心配になったりしませんか? 筆者は塾講師として日々子どもたちの前に立っていますが、入試や入社などの試験に突破する力はもちろん、その先で幸せになるための力を身につけて卒業していってほしいと常々思っています。

 例えば、せっかく選んだ職場に入社しても、短期間のうちに「気に入らない」「うまくいかない」という理由で辞めてしまう若者たちの意識が、現代社会の問題として取り上げられることがあります。どんな仕事でも、楽しいだけではなくて泥臭い面がありますし、人と人とのやりとりを経て進む仕事では人間関係の壁にぶち当たることもあります。そんなとき、自分に“合わせてくれる”居場所を探し求めるだけでは、職を転々とすることになりかねません。社会では、理不尽なことでさえ試行錯誤して、よりよくしていこうとする勇気や行動力が求められているのです。

 だからといって、「入社して数年ではまだ何もみえていないはずだ」と、会社を去ろうとする若者を引き止めることが全てを解決するとは限らない世の中でもあります。続ける先に心の病気や過労が待っていて、辞めることが、その人の幸せにつながるケースもあるからです。

 では、どうすればいいのか。一つは、嫌なことから逃げて周りが助けてくれるのを待つ“受け身の人”ではなく、自分の力で人生を切り開く勇気と行動力を持った“主体的な人”になることでしょう。たとえ「この会社では活躍して幸せにはなれない」と会社を辞めたとしても、別の場所で花咲くための努力をして夢を実現させるのならば、その人の幸せの糧になります。

 子どもたちには、「辞めることがダメ」「続かないことが悪い」という教え方ではなく、本当にダメなのかどうかを「見極める力」と、思いを実行し実現させる「行動力」とを備えた大人になるような、そんな教え方をしたいですね。

(Nao Kiyota)