マーリンズで同僚だったイチローとジャスティン・ボーア【写真:Getty Images】

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オフにイチローのもとを訪れたボーア、マーリンズ残留の決意語る

 新たな経営陣に移り、オフに次々と主力を放出しているマーリンズ。昨季本塁打と打点の2冠に輝き、MVPを受賞したジャンカルロ・スタントンをはじめ、クリスチャン・イエリッチ、マルセル・オズナのメジャー屈指の外野トリオ、盗塁王のディー・ゴードン内野手をトレードしたほか、J.T.リアルミュート捕手らも移籍を志願しているという報道も出ている。 

 激震のオフを迎えているチームにおいて、あえて残留を決意した男がいる。ジャスティン・ボーア内野手だ。昨季限りで契約満了となったイチロー外野手に心酔するあまり、今オフには来日し、合同自主トレを敢行したスラッガーはなぜ残留を決めたのだろうか――。地元紙「マイアミ・ヘラルド」にその心境を明かしている。 

 10日(日本時間11日)に行われたファン感謝イベントに参加したというボーアは、大変革を迎えているチームに残留した理由について、こう語ったという。 

「僕はマイアミでの日々を楽しんでいるんだ。ここが僕がいたいと思う場所なんだ。(現状については)ポジティブになることも、ネガティブになることも選ぶことができる。個人的には間違いなくポジティブなことなんだ。多くの選手がチャンスを手にできる機会だと思う。僕のようなね」 

 経費削減を目的に多くの選手を放出しているマーリンズにも前向きな姿勢を見せているボーア。昨季記録した打率.289、25本塁打、83打点はいずれもキャリアハイで、ここまで4シーズンプレーしてきたチームでさらなる飛躍を目指す決意を見せている。 

 以前は“イチローイズム”を継承していくことにも言及。「イチロー以上に野球というものを教えてくれる存在はいないんだ。彼の所作を見ている。この瞬間に、この時期に何をすべきかということをね。デーゲームでもナイターでも関係ない。毎日一貫している。彼がこのチームにいてくれることが、チーム全員にとって幸運なんだ。彼こそが主役なんだよ。僕にとっては常に刺激を与えてくれる存在だ」。そんな29歳は再建が進む中でも自分のすべきことに全力を尽くし、若手主体のチームを牽引していく覚悟のようだ。(Full-Count編集部)