福島瑞穂参議院議員(Rodrigo Reyes Marin/アフロ)

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 昨年12月24日に62歳の誕生日を迎えた社民党副党首の福島瑞穂参議院議員。その直後、“お祝い”にしてはありがた迷惑な報道が飛び出した――。

 同月27日発売の「週刊文春」(文藝春秋)は、福島議員が脅迫・傷害で捜査中の“武闘派労組”を支援していると報じた。「文春」によれば、奈良県大和郡山市にある有限会社エム・ケイ運輸では、約4年前から賃金未払いや違法残業などをめぐり、激しい労使紛争が続いていた。その発端は2013年7月の「エム・ケイ運輸分会」という労組の設立。母体は、建設やセメント・生コンなどの業者で組織される「全日本建設運輸連帯労働組合」(連帯ユニオン)の近畿地方本部である連帯労働組合関西地区生コン支部(武建一委員長)。“武闘派”として知られる同支部は社民党の支持団体で、17年1月14日の新春旗開きでは民進党の辻元清美衆議院議員と共に福島議員も挨拶に訪れたという。

 エム・ケイ運輸分会の組合員2人は、会社側に脅迫まがいの言動を浴びせたことから、同社の運輸部課長が17年4月、奈良県警郡山署に傷害罪、脅迫罪で2人を刑事告訴、7月に受理された。しかし、その後も2人による脅迫まがいの言動は収まらず、課長はうつ病と自律神経失調症で10月から奈良県内の病院に入院した。

 そして9月、そんな組合側の応援に福島議員が駆けつけ、近畿運輸局、奈良運輸支局、奈良県トラック協会に申し入れを行った。それが効いたのか、奈良運輸支局が11月10日、同社に「特別監査」を通告したというのが事のあらましだ。永田町筋が語る。

「福島さんはあくまで、連帯ユニオンとの関係で応援に出向いたのでしょう。刑事告訴の件も知らなかったのではないか。そもそも社民党の国会議員に、近畿運輸局などを動かす力はありません。『捜査すべきだ』くらいは言ったかもしれませんが、少なくとも福島さんが申し入れたから動いたわけではありません。

 福島さんは筋金入りの人権派で、どんなときでも弱者の味方です。それが世間の見方から間違っていたとしても、弱者の立場に立つのが福島瑞穂という人です。会社自体に問題があって、組合側が不利益を受けおり、それを助けようとした構図。たまたま、そのなかに素性の悪い人がいた。トラック協会は自民党の大票田なので、そっち側の関係者からリークがあった可能性もあります」

 また、国会議員秘書もこう語る。

「労組はほとんどが民進党支持なので、社民党を応援している労組は連帯ユニオンくらい。だから応援に行ったのでしょう。福島さんの評判は良くも悪くもなく、社民党自体がいつなくなるかわからないような政党だし、福島さん以外の所属議員の名前はほとんど知られていません。福島さんは弁護士出身なので、大勢を見ないで目の前のことに集中しがち。人としてはいい人ですが、大臣などはやってほしくないですね。永田町でもこの報道に関しては話題にすらなっていません。社民党には誰も注目していないですから」

 社民党の凋落を物語っている。
(文=兜森衛)