『人生が変わる洗顔』(米澤房昭/講談社)

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 アラサーにもなると、目新しい美容法は次から次へと試したくなる。なにせ、乾燥、たるみ、シワ、毛穴……と日に日に肌トラブルが増えていくからだ。毎日めいっぱいのケアをしているものの、劣化(なんて言い方を自分に向けてしたくないのだが)のスピードと追いつけ追い越せの“イタチごっこ”である。とはいえ定期的にエステやら美容外科やらに通う時間も経済的余裕もない。

 そんな悩めるアラサー女子代表の筆者の目にとまったのが『人生が変わる洗顔』(米澤房昭/講談社)で取り上げられている「米澤式健顔」という美容法だ。この美容法はただ洗顔の方法を変えるだけというとてもシンプルなもの。ポイントは、皮膚が動かないほどの“究極のソフトタッチ”で肌をマッサージしながらクレンジングすること。しかも、5分から15分という長い時間をかけてゆっくり行うのだ。

 本書を上梓した米澤氏によると、乾燥やニキビなどといった肌トラブルの多くは、古い角質が肌に残っていることが原因で起こるだという。普通のクレンジングでは、この古い角質をほとんど落とすことができないため、いくら丁寧にケアをしたところであまり効果が出ず、結局イタチごっこになってしまうのだ。

 しかも、クリームや美容液を頻繁に使うことで、肌が「栄養過多」になってしまい、角質が生まれ変わるのを邪魔してしまうのだとか。これは、毎日パックから美容液までフルコースのケアを行っていた筆者にとってはとても衝撃的なことで、思わず「え!?」と声を上げてしまった。

 よかれと思ってやっていたケアがすべて裏目に出ていたとは……。しかし落ち込んでいる暇はない。こうしている間にも、肌の劣化は止まることはないのだ。そこでさっそく「米澤式健顔法」を試してみることにした。

 初心者はどうしても力が入ってしまい、肌を痛めてしまう可能性があるため、“究極のソフトタッチ”が身につくまでは5分程度にとどめておいた方がいいとのこと。しかし実際に行ってみると、初めのうちはこの5分間がとても長く感じる。普段筆者がクレンジングにかけていた時間は、1分にも満たなかったらしい…。

 洗い流して肌に触れてみると、いつもとなんとなく感触が違う気がして驚いた。小鼻やおでこといった、普段なかなか“ごわつき”が取れない部分まで、さらっとした手触りになっていたのだ。さらにいつもなら、洗い上がりは肌が突っ張って「早く化粧水をつけなきゃ!」とバタバタしてしまうのに、そんなまったく焦りを感じない。

「米澤式健顔」では、肌が栄養過多にならないよう、引き締め系の化粧水と、必要最低限の量の乳液だけでケアを行う。乾燥肌の筆者としては、翌日の朝肌がカピカピにひび割れてるんじゃないかとヒヤヒヤしたが「米澤式健顔」を信じてそのまま就寝することにした。

 そして翌朝、恐る恐る肌に手を触れてみて、またしても驚かされた。いつもは、前日たっぷり塗ったクリームと皮脂が混ざり合い肌がぬとっとしているのだが、その日は洗い立てのさらっとした感触がそのまま残っていたのだ。

 そのうえ、メイクのりも上々! 普段ベタつくくらい保湿しているため、多少乾燥は気になったものの、いつもより肌に透明感があるような気がした。丸一日経ってもメイクが崩れたり、肌が粉を吹いたりすることもなく、寝不足が続いていたにも関わらず「あ、これ調子がいいときの肌だ……!」とうきうきした気持ちで過ごすことができた。

 それから毎日「米澤式健顔」を続けているが、徐々に乾燥も気にならなくなったし、ふんわりさらっとした赤ちゃん肌に限りなく近付いていっている気がする。肌ケアのイタチごっこから抜け出せたし、鏡を見るのが楽しくなった。

 お金も時間もかからず、すぐに実践できて、しっかり効果が出る「米澤式健顔法」。肌トラブルに悩むすべての人に試してみてほしい。

文=近藤世菜