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 年収1000万円を目指した時期もあった。だが、ウダツの上がらない中高年サラリーマンばかり。もはや給料が上がらないとヘソを曲げている時代ではなく、現年収の維持が精いっぱいな現状は今後も続く。それでも家族を持ち、マイホームを買い、生まれた子供には人並みの教育を施したいものだ。そこで、年収ごとに男たちが実現可能な限界値を具体的に検証。年収で生まれる男のリアルな格差から目を背けてはいけない。

◆300万円男は余剰金を拠出しても1万円が限界

 まずはFPの横山光昭氏が算出した年収別の家計簿(下表)を見ていこう。非常に厳しい数字が並ぶが「約2000人分の健全な家計簿から割り出した数値。ここから逸脱すると、破綻リスクは高まります」と警告する。

<年収別の主な収入と支出から拠出される余剰金>
※夫婦2人の未就学児1人。ボーナス年2回の各1.5か月分で算出

●年収300万円男の家計簿
月収(手取り)16万3000円
児童手当 1万5000円
――――――――――――
住居費 4万8900円
食費 3万3820円
水道光熱・通信費 1万8690円
生命保険料 8150円
生活日用品など 1万680円
教育費 6520円
雑費その他 1万5130円
小遣い 1万7800円
預貯金 1万8310円

MAX余剰金 1万800円

●年収500万円男の家計簿
月収(手取り)27万4000円
児童手当 1万5000円
――――――――――――
住居費 7万6720円
食費 4万3350円
水道光熱・通信費 3万1790円
生命保険料 1万3700円
生活日用品など 1万4450円
教育費 1万4450円
雑費その他 2万6010円
小遣い 2万8900円
預貯金 3万9630円

MAX余剰金 3万2900円

●年収700万円男の家計簿
月収(手取り)35万9000円
児童手当 1万5000円
――――――――――――
住居費 9万3340円
食費 5万2360円
水道光熱・通信費 3万3660円
生命保険料 1万7950円
生活日用品など 1万8700円
教育費 2万2440円
雑費その他 2万8050円
小遣い 3万7400円
預貯金 7万100円

MAX余剰金 5万4400円

「家計は“オール並”でも、少しの気の緩みですぐに破綻する。特に住居費や水道光熱費、通信費、保険料といった固定費はシビアに絞らなければ、老後や子育て資金などつくれません。たとえ年収500万円、700万円でも“ちょっとの贅沢”がメタボな家計簿を生んでいくものです」

 預貯金やボーナスは病気やケガによる入院、子供の入学金などライフイベントに対応させるため当てにしてはいけない。つまり、この家計簿の数字が死守すべき最低ラインなのである。

「生命保険はどの年収層も当然、掛け捨て。雑費が年収ごとに増えていくのは付き合うママ友のランクも上がるから。それでもギリギリだと思います。むしろ、要注意なのは教育費。“子供のために”と大義名分を得て使いがちですが、習い事は一度始めるとやめづらいもの。預貯金を教育費に回す人が多いですが、“子供のため”と教育に力を注いだ結果、老後破綻して“子供に迷惑”をかけては本末転倒ですよね」

 あくまでも健全な家計簿にした場合だが、年収300万円の教育費は月6520円。ほかの項目もギリギリの金額で、年収300万円男は子供を育てることすら難しいことがよくわかる。とはいえ、この家計簿はあくまでも健全なもの。昼食代など最低限1万円を残し、さらに雑費その他、預貯金からも限界ギリギリまで搾り取り、余剰金を拠出することはできるのだ。

【横山光昭】
ファイナンシャルプランナー。マイエフピー代表。著書『はじめての人のための3000円投資生活』(アスコム)は約50万部を超えるベストセラー

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― 年収別 男の限界値 ―