男女の仲を深めるのに欠かせない、デート。

完璧だったと思ったのに、うまくいかないときもある。私たちはそんなとき、こう考える。

―あの時の、何がいけなかったのだろうか?

あなたはその答えに、気づけるだろうか。

意中の相手・悠太を自らデートに誘うなど奮闘していた愛・29歳 。しかし2回のデートを経て、悠太の態度が急変する。

その答えや、いかに。




-今度、女の子紹介するよ。Webデザイン会社勤務、29歳。彼氏募集中。

愛に会う前から、先輩からそう聞かされていたが、正直に言えばそこまでの期待はしていなかった。

しかし食事会で実際に会うと、愛はとても可愛らしい子で、僕は好感を抱いた。

「悠太もいいやつだしモテるんだけど、女運がなくて。あとコイツ、若干草食系なんだよ。“自分からは積極的にいけない”とか、甘いこと言ってるんだよね。」

軽くいじってくる先輩に、僕の恋愛観を暴露され、少し恥ずかしくなる。

「そうなんですよねぇ。自分から誘ったり、口説いたりができなくて。」

口説けない、誘えないというよりは、“下手に手を出せない”というのが正しい言い方だろう。

世間体も気になるため気軽に手出しできないし、何よりも、自分から誘って断られた時のショックは相当大きい。

そんなことを色々と考えると、自分から行くのが面倒になっていたのだ。しかし愛は無邪気に、ヒョイと垣根を越えて誘ってきてくれた。

-昨日はありがとうございました!もしよければ、今度お食事に行きませんか?

翌日来たストレートな誘い文句のLINEに、僕は思わず微笑む。そこに計算など一切見えなかったから。

-こちらこそ昨日はありがとう!再来週末あたりはどう?

こうして僕は愛と食事をすることになった。

しかし2回のデートをした結果、やっぱり彼女を受け入れられないという決断を下すことになる。


最初は好意を抱いていたのに。初回のデートで幻滅したポイントとは


A1:初回のデートは2軒目くらいでいい。ホイホイついてくるのはNG


初回のデートは気合を入れて、神楽坂にある和食の名店『神楽坂 石かわ』を予約した。




「素敵なお店のご予約、ありがとうございます。」

「そんな堅苦しい挨拶いらないよ(笑)僕も久しぶりにこの店に来られたし、食事を楽しもう。」

少し緊張しているのが伝わってきたが、その初々しさが新鮮で、可愛く思った。

東京で34年も生きてきた間に、様々な女性と出会ってきた。妙にスレている女性も多いし、面倒な女性も多い。

そんな中、愛の真っ直ぐな感じは貴重だ。

「この歳になるとさ、好きになれる相手を見つけるのすら難しくなってくるよね。前はもっと恋愛が簡単だったのになぁ...」

お酒を飲んでいるうちに、不意に本音が漏れる。歳を取れば取るほど恋愛に臆病になっていき、そして一歩踏み出せない自分がいた。

「悠太さんって、今お幾つでしたっけ?」

「来月で34歳だよ。そろそろ結婚しなきゃいけないのにね。」

口ではそう言ってみるものの、結婚となると尚更ハードルが高い。

さらに正直に言うと、この年齢でこの肩書き(プラス、肩書きから推測した年収)に寄ってくる女性が多すぎて、彼女たちのしたたかさに疲れているのも事実だった。

しかし愛のような真っ直ぐな子ならば他とは違うかもしれない。そんな淡い期待を抱いていると、愛に尋ねられた。

「結婚願望はないんですか?周りの方、結婚している人も多そうだし...」

「本当に、早く結婚しないとだよね。愛ちゃんは?結婚願望ある?」

何気なくそう返したが、愛からの返事を聞いた途端に、急に居心地の悪さを覚えてしまった。

「あります!年も年ですし、今の仕事も不安定だから早めに結婚したいなぁと思っていて…。だから次に付き合う人とは結婚かなぁと、漠然と考えています。」

-突然身を乗り出してきたな…。

女性の強すぎる結婚願望が垣間見られた途端に、引いてしまう自分がいる。何より“仕事が不安定だから結婚したい”という言葉が気になった。

-もう少し自立している子だと思っていたのに…。

結婚相手を当てにするような子よりも、自立している女性の方が、ずっと魅力的だ。日頃からそう考えていた僕は、愛の返事に少し落胆した。

そしてさらに、2軒目で飲み終わった後、愛は店を出るなりこう言ったのだ。

「この後、どうします?」

嬉しそうに僕を見つめる瞳には、こう書いてある。

-もう1軒、行きますよね!?

こうして僕と愛は、場所を神楽坂から恵比寿へと移動し、3軒目に行くことになった。すっかり酒も入った僕たちが大いに盛り上がったのは、言うまでもない。

しかし今日は、初デートだ。勝負をかける3回目のデートとは訳が違う。初めての時は2軒目くらいで帰る女性の方が、次も会いたくなるものだ。

理想像が、少しずつ崩れていくのを感じた。


面倒過ぎる男心。貴方は読めますか?


A2:がっつかれると、逃げたくなる。簡単には手に入らない女に、心はなびく


初回のデート以降、立て続けに業務が舞い込み、僕は仕事に忙殺されていた。

しかしそんな中でも、愛からの積極的な誘いは続いていた。

-お忙しいですか?次はいつ会えますか?
-来週あたり、ご都合いかがでしょうか?

はじめは嬉しかったが、仕事が忙しい中で、かなりプッシュが強い愛に徐々に引いていく自分がいた。

あまり追われすぎると逃げたくなるのが人間の性である。

しかし結局誘いを断りきれず、僕は彼女と2回目のデートをすることになった。

「お忙しかったんですか?」

『霞町かしわ割烹 しろう』でしゃも鍋を食べながら尋ねる愛に、あいまいな返事を返す。




「新たな案件があって、それに時間を取られて全然飲みにも行けなくて。なかなか予定が合わなくてごめんね。愛ちゃんは忙しかった?」

「それなりに。でも今月は時間に余裕があって。」

そっかそっかと相槌を打っていると、愛は何かをアピールするかのごとく、自分の週末を語り始めた。

「先週末は、友達が開催しているお料理教室に参加していました!あとは、前から行きたかったフラワーアレンジメントのレッスンを受けたり…」

「そんなことも習っているんだ〜。 すごく充実した休日だね!」

そう口では言ったものの、心の中ではこんなことを考えていた。

-料理教室に、フラワーアレンジメント。暇な主婦が通っているイメージしかないものばかりだな…。

きっと彼女は結婚したくてたまらないのだろう。愛の結婚願望の強さを一層感じ、思わず逃げ腰になった。

そしてこの質問で、僕は完全に身を引く決意をする。

「悠太さんは、今好きな人いるんですか!?」

そう尋ねながら僕を覗き込む愛。彼女は目を爛々と光らせており、僕は後ずさりしそうになりながら、やっとの思いで言葉を返した。

「ま、まぁ、彼女と別れたばかりだからね。」

あまりにも強い押しと、結婚願望の強さが前面に出過ぎている愛。せっかく可愛いのに勿体ないと思いつつ、もう興味は失せていた。

自分から恋愛に踏み込むのは億劫だからこそ、追いかけられて嫌な思いはしない。
しかし、女からがっつかれると、男は逃げたくなるものだ。

いくら男の草食化が進んでいると言われる時代でも、男は男。本来、狩りをする生き物だ。
結局、手に入るか入らないか、ギリギリくらいの女性に心はなびくのである。

「押したら引く、が基本なのに。」

独り言のようにつぶやいた自分に気が付き、我ながら面倒くさい男だなぁと苦笑して、帰路につく。

僕はまた、この東京で一人になった。

この回の【Q】はコチラ

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デートの答えあわせ【Q】:毎回会うのは大人数。それってどういう意味?

<これまでのデートの答えあわせ【A】>
Vol.1:「明日、朝早いから帰ります」は真実か?女が2軒目で帰る理由に気づかぬ男
Vol.2:2人きりで食事に行くことの意味。女性がデートの誘いに乗った本当の理由とは?
Vol.3:待ち合わせは「駅or店」どちらが正解?女が思う、ベストな集合時間と場所とは
Vol.4:男がデート中に見ている仕草。女が良いと思っていることが、仇になる?
Vol.5 : 男が勘違いしがちな“無駄な優しさ”。メニュー選びに潜む罠
Vol.6:店選びで女が見ている点。女が男に求める気遣いと、欲する一言とは
Vol.7:女は出す“フリ”をすべきなのか?会計時に男が女に求める行動とは
Vol.8:女だって、恥ずかしい。デート中に、好きな男性にだけ見せる仕草とは
Vol.9:あゝ悲しき男の勘違い。女が仕掛けてくるボディタッチの真の意味
Vol.10:女の「こんなの初めて♡」を真に受け、踊らされる男たち
Vol.11:あなたのセーターは、大丈夫?“家庭的でいい女”を目指した女の失態
Vol.12:女のさしすせそ「さすがです、すごい♡」の真意に気づかず、惑わされる男
Vol.13:「何食べたい?」に対する正しい返答。男の戦意を喪失させる女の行動
Vol.14:見落としがちな、デート直前のマナー。日程決めの際に男が必ずすべき事とは
Vol.15:意外に単純?デート中に女が惚れた、2軒目へ移動する際の男の振る舞い
Vol.16:「前の彼女って、どんな子?」と聞く女の心理。素直に答える男はバカを見る
Vol.17:デートの待ち合わせ、5分遅刻は許容範囲?男女で違う “気遣い”とは
Vol.18:会って“3回目”が勝負だった女。付き合う前のデートは、何回が正解?