コナー・ウィルソン選手、南アフリカから平昌五輪へ(画像は『IOL 2018年1月31日付「South Africa to field lone athlete at Winter Olympics」(Photo: Jean-Christophe Bott/BackpagePix)』のスクリーンショット)

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2月9日に韓国・平昌で開会式が行われた冬季オリンピック。日本チームの活躍が期待されているが、南アフリカから唯一出場している選手がいることにも注目してもらいたい。

ただ一人の南アフリカ出場選手であるコナー・ウィルソン選手は、ヨハネスブルグ出身で21歳。アメリカで暮らしていた幼少期にスキーに目覚め、メイン州カラバセット・バレーのスキー・スノーボードアカデミーで学んだ。また現在はアメリカのバーモント大学で獣医学を専攻し、マンスフィールド山のスキークラブで練習を重ねている。さらにヨハネスブルグを度々訪れては、約400キロ近く離れたレソト王国のアフリスキーでスイス人コーチのもと練習に励んできた。

ウィルソン選手は昨年末のスラローム(アルペンスキー・回転)で71位、ジャイアントスラローム(大回転)では54位にランキングされた。南アフリカでは東ケープ州に住む黒人のアルペンスキーヤー、シーヴァ・スピールマン(22)選手も期待されていたが、南アフリカスポーツ連盟・五輪委員会(SASCOC)は2人の選手から1名を選出しなければならなかったため、世界ランキング上位のウィルソン選手が選ばれた。スピールマン選手は出場できないものの、技術サポートチームとして平昌に向かうこととなった。

ウィルソン選手は「南アフリカから、1人しか出場できないのは残念なこと。特にシーヴァは一緒に競技をして以来、自分を刺激してくれる大切なチームメイト。でも彼が一緒にオリンピックへ行くことは喜ばしい。SASCOCにはこのような機会をもらえて感謝している。南アフリカをアピールできるよういい結果を出したい」と意気込んでいる。

一方でスピールマン選手は「南アフリカ代表として戦うことはできないが、韓国へ行く機会を与えられたことは感謝している。この経験を、今後の競技で活かすことができれば」と複雑な心境のようだ。SASCOC委員長ギディオン・サム氏は、「冬のスポーツ競技とはほど遠い国ではあるが、スポーツ大国である南アフリカではスノースポーツも重要な競技の一つである」とし、唯一の出場者であるウィルソン選手を激励した。

このたびの開会式では、ウィルソン選手が南アフリカカラーの緑を基調としたジャージで国旗を持ち、コーチやスピールマン選手とともに歩いた。ウィルソン選手はスラローム、ジャイアントスラロームに出場する。

画像は『IOL 2018年1月31日付「South Africa to field lone athlete at Winter Olympics」(Photo: Jean-Christophe Bott/BackpagePix)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 FLYNN)