月1回女性部下とホテルランチの絶大効果

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「部長、ちょっといいですか?」。思いつめた顔で女性の部下が訴えてきたらどうするか。5つのテーマにあわせて、落ち着いて対処するためのマニュアルを紹介しよう。第4回のテーマは「不満を訴える女性部下への対処法」――。(全5回)

※本稿は、「プレジデント」(2017年10月30日号)の特集記事「女子社員からの怒りのクレーム 緊急フォロー術5」を再編集したものです。

■一流上司は不満を募らせる女性社員にどう対処するか

職場で産休・育休や病気休職のメンバーが出ると、周囲の人のフォローが必要になります。その際、誰か一人に大きな負担がかかっているのに上司が気づかないということもあるでしょう。不満をぶつけてくる女性がいたら、どう対処すればいいでしょうか。

その場合、訴えてきた部下は仕事の割り振りに不公平感を抱いています。上司はまず部署のメンバーを集めて、分担の割り振りをどうするか、改めて協議の場を持つべきでしょう。

誰が言い出したのかは伏せて、「やや不公平感が出ているようだが、もっといい形はないだろうか」と提案します。その際「よりよいやり方を見つけよう」というポジティブな問いかけになっていることが大切です。

「上司が最善の努力をしてくれた」という印象を与えることができれば、不満を訴えた部下も、「自分の訴えが職場の大事な問題として扱われている」と感じます。すると、どんな結論になっても部下は納得しやすいでしょう。

職場のメンバーが欠けてみんなでフォローしているという状態は、全員にとってそれなりに大変であるはずです。上司としては折をみて感謝の気持ちを示すことも重要です。

■女性社員が夜ではなく「昼」を好む本当の理由

私がまだ会社勤めをしていたとき、他の部署に比べて仕事がきつくて、スタッフに不満が溜まっていたことがありました。すると上司は部下たちのがんばりに感謝して、毎月1度、全員をホテルのランチに連れていってくれたのです。それは上司からの感謝の気持ちの表明であり、私もうれしかったし、女性社員もみんな喜んでいました。

夜ではなく昼に場を設けたことに注目してください。男性はだいたい夜の宴会を好みますが、女性社員には楽しいとはいいきれません。子供の世話など家庭の時間との調整が必要ですし、そのうえ酔っ払った上司や男性たちのケアをしなくてはいけないこともあるからです。女性を対象にするなら、昼の食事会のほうがいいのです。

産休・育休が関係する場合、苦情を訴える女性は「私は結婚していないから産休もない。それなのになぜ私が苦労するのか」という、割り切れない思いを抱いているかもしれません。といっても、簡単に解決できる問題ではありません。上司にできるのは、その感情を受け止めてあげることくらいです。

そういうときは、オフィスとは違う場所で話を聞いてあげるのもひとつの方法。場所を変えることで「特別扱い」の感覚が生まれます。後はひたすら話を聞いて共感を示し、「結婚していない人に報いるため、どんな制度があればいいと思う?」といった質問で、本人にアイデアを出してもらいます。十分に聞いたら、「いい話を聞かせてくれてありがとう。人事にも話してみるよ」と締めくくります。その件が実現するかどうかはともかく、「有益な話」と評価することで、話した女性も救われた気持ちになるはずです。

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本田有明●人事教育コンサルタント
本田コンサルタント事務所代表。1952年、神戸市生まれ。慶應義塾大学文学部卒業後、日本能率協会勤務を経て96年独立。コンサルティングや講演、執筆で活躍。『結果主義のリーダーはなぜ失敗するのか』など著書多数。
 

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(人事教育コンサルタント 本田 有明 構成=久保田正志 撮影=永井 浩 写真=iStock.com)