7社の首脳

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 乗用車7社の2018年3月期業績予想が8日出そろい、トヨタ自動車とホンダ、三菱自動車が営業利益を上方修正した。世界販売の増加に加え、コスト改善策や為替の円安効果が利益を押し上げる。一方で日産自動車は、完成検査問題の追加費用や米国での販売悪化を理由に営業利益を下方修正した。米国は販売奨励金の高止まりにより競争環境が激化している。来期は米国での収益改善や中国、アジアなど成長市場の取り込みが一層重要性を増しそうだ。

 トヨタと日産、ホンダは米国の法人減税に伴う税負担の減少により当期利益見通しをトヨタが従来公表より4500億円増、日産が同1700億円増、ホンダが4150億円増とし、それぞれ過去最高を見込む。

 7社の営業利益を合計すると4兆4650億円に積み上がる。トヨタが為替の円安や原価低減により同2000億円増に修正。ただ為替などの影響を除くと営業減益になり、小林耕士副社長は「決算の評価はバツ」と評し一過性要因に左右されない体質を目指す。

 このほかホンダが同300億円増、三菱自が同250億円増。ホンダは主に中国の好調な販売を受け、販売計画を同9万5000台増やした。17年1―12月の中国販売台数は145万8000となり、最大市場の米国には届かなかったものの、倉石誠司副社長は「全体の市場動向を見れば、近いうちに抜かないといけない」と期待を寄せる。

 三菱自は17年にインドネシアで発売した多目的車(MPV)「エクスパンダー」の受注が18年1月末で5万8000台と、計画を大幅に上回った。18年にはフィリピンやタイに輸出する計画で、池谷光司副社長執行役員は「アジアでのさらなるプレゼンス向上を目指す」と意気込む。

 日産は完成検査問題や米国での販売減速を受け、販売計画も同5万台減に下方修正した。国内工場の生産スピード回復や米国で販売店の在庫調整に取り組んでおり、田川丈二常務執行役員は「17年度末には事業を正常化できる」とした。

 SUBARU(スバル)は売上高を前回計画比0・9%増の3兆4100億円に上方修正した。為替が円安方向になることや主力の北米で想定より販売が堅調に推移しているため。6年連続の過去最高を計画する。一方で経常利益は米子会社の税務関連損失を計上し同1・8%減の3750億円に下方修正。営業利益と当期純利益は据え置く。

 世界販売は前回計画より900台下方修正。米国は新型スポーツ多目的車(SUV)が堅調で3300台上振れるが、新車効果が一巡した日本が1400台、苦戦する中国が3500台下振れる。

 17年4―12月期連結決算は増収営業減益。売上高と世界販売は過去最高だったが、営業利益は販売管理費の増加が響いた。また同日完成車検査問題で約2万7000台の追加リコール(無料の回収・修理)を国土交通省に届け出たと発表。対応費は過去の届け出分を含め250億円を計画。岡田稔明専務執行役員は「現時点で販売への影響はそこまでない」と話した。