日本でも仮想通貨は禁止にするしかない!? コインチェック騒動は事件化し、返金されないかも

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仮想通貨取引所コインチェックから580億円相当の仮想通貨NEMが流出してから1週間以上が経過しました。コインチェック社は自己資金から返金すると表明しましたが、通常業務(売買・移動・出金)再開のめどすら立っていない状況です。事件の影響は他の仮想通貨にも及び、ビットコインをはじめ仮想通貨は軒並み下落しています。刺激的な金融メルマガ『闇株新聞プレミアム』は、「仮想通貨取引は原則禁止とするべき」と論じています。みなさんはどうお考えになりますか?

コインチェック事件の今後と
他の仮想通貨に及んだ影響

 金融庁はコインチェック社に対し1月29日に業務改善命令を出し、回答期限を待たず2月2日には立ち入り検査に入りました。こうなると過去の事例からも「刑事事件」となる可能性が大ですが、肝心の真相がまったく伝わってきません。

 今回は、金融庁の責任回避が最優先される事情もあり、真相がすべて明らかになるのは絶望的と思われます。残念ながら被害を受けた顧客への「自己資金による返金」も怪しいと言わざるを得ないでしょう。仮想通貨取引所からの流出事件は過去にも何件かありますが、失われたものが取り戻せた例はほとんどありません。

 今年に入り下落気味だった仮想通貨全体の価格も、コインチェック事件を受けてさらに下落しました。代表的な仮想通貨であるビットコインは現在8000ドルを割れる水準まで値を下げています。

 ここでビットコインの価格推移をざっくりとおさらいしましょう。国内投資家の参加が爆発的に増えたのは、2017年4月1日施行の「改正資金決済法」がきっかけです。仮想通貨取引所が登録制になったことが「国が仮想通貨にお墨付きを与えた」かの印象を与え、1ビットコイン=1000ドル前後から急騰が始まりました。11月末には1万ドルを突破、12月半ばには2万ドル寸前まで急騰しています。

 しかし、12月末には1万2000ドルに急落、1月半ばには1万7000ドルまで戻し、さらに1月末には再び1万ドルまで急落と、乱高下が激しくなっていました。コインチェック事件後の安値は6000ドル割れですが、それでも1年前(2017年2月半ばは1000ドル台前半)と比べればまだ「大変な高値」であることは違いありません。

このままだと日本人の資産は
怪しい連中にどんどん吸い上げられる

 まず本紙が何度も書いているように、仮想通貨とは本来は国家に帰属するはずの通貨発行益を「誰だかわからない連中」が独占し、それをコインチェックなど「必ずしもモラルが備わっているとも思えない連中」が取り囲み、さらにそれを「邪悪な犯罪集団(犯罪国家)」が利用し、「値上がり期待だけで参加する投資家たち」を引きずり込んでいる構造です。

 日本は仮想通貨に何の規制も加えてない「ほとんど唯一の先進国」ですが、それなら当然に監督官庁(ここでは金融庁)が銀行や証券会社に対するような「箸の上げ下げまで管理・規制する体制」にしなければなりません。それが不可能なら原則禁止にしてしまうしかありません。管理できないものは原則禁止でなければ投資家保護ができないからです。

 世界を見回せば、中国、韓国、インドなどが原則禁止に近く、米国でも決して「やりたい放題」とはなっていません。日本だけが「原則容認」であるため、直近ではすべての仮想通貨取引における日本人投資家のシェアが4割に達しているそうです。

 仮想通貨価格の急騰で儲かったずいぶん日本人がいるのも確かですが、このまま原則容認を続けると間もなくその利益もすっかり「吸い上げられて」しまうでしょう。事実、直近の下落を見て日本人投資家が猛烈に買い下がっている構図も見えます。

 だいたい海外から持ち込まれた「仕組み」が日本で爆発的に広まると、ロクなことになりません。現在の仮想通貨の構造では、投資家も含め日本全体としてメリットは何もなく、今後もどんどん日本から資産が「吸い上げられて」しまう恐れがあるからです。

「ブロックチェーン技術には将来性がある」「キャッシュレス社会の到来に逆行している」といった反論も出るでしょうが、それらは現在の仮想通貨を原則容認としなければならない理由にはなりません。今回の流出騒ぎをきっかけに、日本も他国並みの「原則禁止」とするべきです。

「今回の事件はあくまでコインチェック社の問題であって、仮想通貨の信頼性は揺るがない」との意見も多く、最近の下落は「逆にチャンス」と思っている人も多そうです。現状は「やるもやらぬも自己責任」ですが、ここであらためて「仮想通貨取引とは何なのか」を考えてみるのも悪くないのでは? 刺激的な金融メルマガ「闇株新聞プレミアム」では皆様に投資のセカンドオピニオンを提供する、濃くて・深くて・ためになる記事を毎週配信しています(メルマガにご登録いただくと政治・経済・金融を独自の切り口から分析・解説するボリュームたっぷりの記事が毎週5〜6本と速達便・速報版などがあなたに直接届きます)。