「全盛期はまだ先」 完全復調のドルトムント香川、ブンデス公式が“伸びしろ”に言及

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不遇のマンU時代、トゥヘル&ボス時代を経て、ドルトムント連覇時のような活躍ぶり

 ドルトムントMF香川真司は、昨年12月のペーター・シュテーガー監督就任後、全試合でフル出場を果たしている。

 その間のチーム総得点10のうち、3得点2アシストを記録。日本の“小さな魔法使い”の才能を引き出した新監督の手腕は、「偉大なるサー・アレックス・ファーガソン監督もなし得なかった」と高く評価されている。

「シンジ・カガワ:サー・アレックス・ファーガソン、トーマス・トゥヘル、ペーター・ボスがなし得なかったことを、ペーター・シュテーガーはボルシア・ドルトムントの男に何を施したのか?」

 このように大きく見出しを打って取り上げたのは、ブンデスリーガ公式サイト英語版だった。記事によれば、香川はシュテーガー政権で108分に一回のペースでゴールに関与。これはセレッソ大阪からドルトムントに加入した2010〜12年までのユルゲン・クロップ元監督時代に近い数字だという。

 第1次クロップ政権の2シーズンは、49試合で21得点14アシストと合計35ゴールに関与。走行距離も1試合平均12キロをマークし、リーグ2連覇に貢献した。2012-13シーズンに名将ファーガソンに直々に請われて移籍金1600万ユーロ(約22億円)でユナイテッドへ。1年目こそ6ゴールを挙げたが、ユナイテッドでの2年間は総じて苦しんだ。

「最初のシーズンが失望なら、2013-14シーズンはさらに悪かった。2012年から14年までのマンチェスター・ユナイテッドでの不運な時代は、カガワのキャリアを永遠に狂わせたかのように見えた。トーマス・トゥヘル、ボスはジグナル・イドゥナ・パルクに復帰したプレーメーカーの最高の部分を引き出すことに失敗した。しかし、今は28歳で、彼の全盛期はまだ先に待っているように見える」

「彼が現在の好調を維持できるなら…」

 15-16シーズンはマインツから加わったトーマス・トゥヘル監督の下、9得点7アシストを記録。「トゥヘルは明らかにカガワの才能を認めていた」と記されている一方で、故障に苦しんだ昨季と、アヤックスからやってきたボス監督の指導を受けた今季序盤戦は不遇だった。

「ドレッシングルームで最も経験深い選手の一人となったが、カガワはペーター・ボスの下で限定的な出場時間に止まった」

 ボス政権ではリーグ戦15試合中先発は5試合。フル出場はわずか1試合だった。しかし、成績不振によりシュテーガー監督に交代すると、大きな転機になった。

「12月にケルンの前監督が到来すると、カガワは自分自身で輝きを取り戻した。リーグ戦6試合でフル出場し、マインツ、ヘルタ・ベルリン、フライブルク相手に3ゴールを決めた。ホッフェンハイム戦では2アシストを決めた」

 再び躍動し始めた香川だが、復活の鍵はポジションだという。「シュテーガーはカガワをお気に入りのポジション、中央に戻す決断が豊かな成果をもたらした。背番号23がクロップ政権で彼の全盛期よりも深いポジションでボールを受けていたとしてもだ」。インサイドハーフや中央での起用が香川の創造性を余すところなく引き出し、1試合平均の走行距離も2011-12シーズン以来となる12キロ超えを記録しているという。

「彼が現在の好調を維持できるなら、黒と黄色のチームは首位独走中のバイエルンに続く2位争いを制する最大限のチャンスを手にできる。クロップ時代に大爆発した後、ドルトムントのファンのお気に入りは、シュテーガーの下で嵐を巻き起こす準備ができているのだ」

 後半戦のキーマンに挙げられてる香川は今、かつてのような眩いばかりの輝きを放っている。

フットボールゾーンウェブ編集部●文 text by Football ZONE web

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images