(写真提供=SPORTS KOREA)韓国選手団の結団式

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「日本がウリナラ(我が国)に、凶悪犯罪が多い国なので注意する必要があるというレッテルを貼り付けた」

これは日本の外務省平昌五輪観戦に「注意喚起」を行ったと報じる記事で、韓国メディア『世界日報』が書いた一文だ。

殺人被害率は6倍の差がある?

日本の外務省が2月1日に発表した「韓国:2018平昌冬季オリンピック・パラリンピック大会開催に伴う注意喚起」を見てみると、たしかに「主な犯罪の発生リスクを日本と比較すると、韓国は殺人が約2.5倍、強盗が約1.2倍多く発生」と指摘している。

また、「競技会場などの大勢の人が集まる場所や公共交通機関等では、周囲の状況に注意を払うなど、犯罪等に巻き込まれないようご注意下さい」とも記載されていた。

前出の『世界日報』は「開幕を目前に控えてこのような注意令を発表し、平昌五輪の興行に冷や水を浴びせているという批判も出ている」と不満をにじませている。

いよいよ盛り上げていこうという矢先に冷水をかけられた気分だろう。その気持ちはわからないでもないが、日本に比べて韓国の犯罪発生リスクが高いことも事実だ。

外務省は「殺人が約2.5倍」と指摘していたが、殺人被害率は日本の6倍という国連薬物・犯罪事務所(UNODC)の分析もあった。

「女性観光客にとって危ない国」とも…

そもそも日本の治安は世界屈指といわれており、その日本と比較すれば、どうしても韓国の数字が悪く映ってしまう側面はあるかもしれない。とはいえ「日本と比較せず」、世界基準という視座に立っても芳しくはない数字が韓国にはある。

例えば、詐欺が多い点だ。

世界保健機関(WHO)が2013年に発表した「犯罪類型別の国の順位」の詐欺犯罪では、3位の南アフリカ、2位のメキシコを押しのけて、韓国が1位になるという不名誉な結果が明らかになったこともあった。

実際に、韓国における詐欺事件の年間件数は25万7620件(2015年)となっており、詐欺の発生リスクは日本の10倍以上という分析もあったほどだ。

また、韓国を訪れていた外国人の女性観光客が被害に遭ったという報道もたびたび目にする。

その結果、オーストラリアでは「女性観光客にとって危ない国」ランキングのトップに、インドを追い抜いて韓国の名前が挙がるようになってしまったらしい。

K-POPなどで韓国に興味を持ち、実際に韓国旅行をしてグルメやエステ、ショッピングなどを楽しむ日本の女性も多いだけに、早急に対処・改善が必要な部分だろう。

平昌五輪、韓国側の防寒対策は?

日本の外務省は「注意喚起」で安全対策だけでなく、「防寒対策」についても言及している。

「平昌地域は韓国内でも最も厳しい寒冷地であり、大会期間中の2月、3月は夜間にマイナス20度近くまで冷え込むこともあります。観戦に当たっては万全の防寒対策をとるようにして下さい」

この注意喚起は妥当だろう。平昌の寒さについては韓国でも注意喚起がされている状態だ。

韓国側も開会式に訪れる観客のために、「寒さに対しては万全の準備をしている」(平昌冬季オリンピック組織委員会のイ・フィボム組織委員長)としている。

その防寒対策として注目を集めているのが“防寒6点セット”だ。冬季オリンピックとしては、初の試みといわれている。

(参考記事:無料配布する“防寒6点セット”もしょぼい!? 平昌五輪の防寒対策は万全か

ただ、マイナス20度近い極寒をそれらでしのげるのかというと……。韓国の人たちの心配の声も上がっているのが現実だ。

韓国消防庁も「平昌五輪の開催期間、最低気温はマイナス21度、体感温度はマイナス31度」と明かしているように、個々人の防寒対策が必須なことだけは間違いないのだ。

外務省の注意喚起に気分を害する韓国メディアの気持ちもわからないわけではないが、それもまた“世界が韓国に抱く懸念”として真摯に受け止めるべきだろう。

個人的には韓国の人々が今回の平昌五輪でそうした不安材料などを見事に払拭してくれることを期待しているが、いずれにしても、開幕を目前に控え何かと議論が多い平昌五輪。観戦者一人ひとりが今から万全な準備をしておいたほうが良いことだけは、間違いなさそうだ。

(文=慎 武宏)