女子が喜ぶレストラン。それは、料理やお酒はもちろんだけど、店に入った瞬間のファーストインプレッションで「この店素敵!」という雰囲気が大切だ。

レトロな雰囲気で、落ち着いた大人の空間を楽しめる古民家レストランは、いつものデートや女子会に新しい風を吹かせてくれるはず!



西麻布の交差点から徒歩1分。大通りから一本裏路地に入っており隠れ家感もたっぷり
ほっとできる空間で時を忘れたい
一軒家ワインバー『葡呑』

古民家を改装して造られた、ノスタルジックな雰囲気が漂う一軒家ワインバー『葡呑』。六本木駅で待ち合わせをして、タクシーに乗り込み「西麻布の交差点まで」と伝えれば、店はすぐそこ。

女性には六本木のお店に行くと思わせておくのもいい。もし、誘い文句が必要ならば『葡呑』の店内の雰囲気を伝えれば、食いつきは格段に上がるだろう。

店の前に到着すると出迎えるのは年季を感じる引き戸。その佇まいはどこか懐かしく、一見入りにくそうに思うかもしれないが、なぜかすんなりと扉に手が伸びてしまう。



1階席から見る2階席の様子も趣があり一興
扉を開けて中に入れば
非日常と日常の狭間のような空間

店内に入り「いらっしゃい」という声のする方向へと目を向けていくと、カウンターに着物に割烹着姿で立つ女将に目を奪われる。

そして視線を上へと移していけば、吹き抜けの2階席とともに重厚な梁、障子など空間に圧倒されるだろう。



1階奥にある階段を登ると、2階席。奥には個室も備える

早めに予約をすれば、席の指定もできるので、できれば人気の2階席をリザーブしておきたいところ。

女性のリクエストを聞きながら席を決めるのもいいだろう。ふたりだけで、しっぽりできる空間を愉しもう。



「マンボーの腸と万願寺唐辛子」。さっと表面を湯引きして刺身でも味わえるほど新鮮なマンボーの腸を使用。独特のコリコリ食感を残して調理されたマンボーの腸は、しょっつるのみで味付け。ぜひ食べて欲しい逸品だ。ワインは「キュヴェ・チュピト 2015(白)」をセレクト

そんな誰もが懐かしさを感じる空間で味わうのは、オーナー・中湊さんが手がける和食と豊富に揃うワイン。

実は中湊さんは、何十年も続く老舗鮮魚店の三代目でもある。 今回ご用意いただいたのは「マンボー腸と万願寺唐辛子」、「穴子と花おくらの天ぷら」。

品書きは毎日少しずつ仕入れ状況によって変更が加えられ、メニューを見ながら季節の移り変わりを感じることができるだろう。

そして料理を口に運べば中湊さんの丁寧な仕事ぶりを感じ、じっくりと味わい尽くしたくなる。



「穴子と花おくらの天ぷら」。ヌメッとした食感のおくらの花が、ふっくらとした江戸前穴子をひきたててくれる。シラー100%でさらりとした飲み心地の「マゼル・ローズ」ならば、油をさらりと流してくれる

種類豊富なワインに目移り必至の同店。もちろん今回の料理に合わせたワインを試してみるのもいいが、お店ではその日感じたまま、自分の好みのワインをオーダーするのがいいだろう。

あまり知識がなくても、好みを伝えればマッチしたものをスタッフが用意してくれる。時間を忘れてゆったりできる名店だ。


神楽坂なら、やっぱりレトロな空間で和食がいい!



職人とコミュニケーションを取りながら食事が楽しめるカウンター
色気漂う、大人のエリア・神楽坂で食す魅惑の“くずし割烹”『枝魯枝魯』

もともと古民家だった場所にデザイナーを入れ改装。「カウンターはコミュニケーションの場」という考えから、お客様3〜5名に対して一人の職人が担当。

サプライズ感がありながら、リーズナブル。そして、場所は神楽坂の裏路地、とデートで訪れるのに持ってこいのお店だ。

そもそも、“くずし割烹”の“くずし”は、いい意味で客を裏切る、という意味。この店までの難儀する道中が、すでに最初の“くずし”となっているのだ。

オープンは2014年1月。京都に本店を持つ『枝魯枝魯ひとしな』が東京・神楽坂に初出店を果たした。

1階はコの字型のカウンターで、職人と相対しながら料理を楽しめる。そして、2階には個室もあり、接待やデートでの利用も可能。



料理は毎月10日前後に入れ替わる。この月の前菜。左側の蕪煮は、赤蕪にはほうれん草の土佐和えと雲丹、白蕪はぶりの幽庵焼きに梅肉と丁寧な仕事が光る

こちらで楽しめるのは、月替わりで内容が変わる先付けから甘味までの8皿15品(¥4,500)のコースのみ。

満足するまで、食べて飲んでも1万円以内、というこのエリアでは貴重な存在だ。

料理は季節の和食をベースに洋の技を随所に駆使。見た目にも美しく、提供されるまで内容が分からず、職人との会話で徐々に明らかになる。

一例をあげれば、肉じゃがのじゃがいもをペースト状にしたり、刺身の醤油にごぼうを入れてムース状にしたりと、京都・パリで培われてきた独自の“くずし”は健在。枝國栄一氏の考える、独創的な料理を堪能できる。



「枝魯枝魯風肉・じゃが」は具材を別に仕込み最後に合わせる。ペースト状のいもは新食感

料理は4,800円のコース1択。これも「日常使いできる日本料理店」というコンセプトゆえ。

和食の基本を踏襲しながらも、食材同士の独創的な組み合わせ、美しい器や盛り付けの数々で、最後まで飽きさせない。

正統派の和食を期待すると、肩すかしに合うかもしれない。だが、ここは、あくまで、“くずし割烹”。

純粋に料理と向き合う、というよりは空間やプレゼンテーションも含めて楽しむ、という姿勢で訪れるのがおすすめだ。



古民家の雰囲気たっぷりな2階のテーブル20席。1階にはライブ感あふれるカウンター18席も。店内に飾られた色鮮やかなアートは京都の絵師ユニット「だるま商店」によるもの



リクエストの多い強肴(しいざかな)の「フォアグラ寿司 菊花蕪」


恵比寿にも、ちょうどいい一軒家和食があるんです!



「葉衣しゃぶしゃぶ」(1人前2,400円)
大正時代の一軒家でからだに優しい料理を『恵比寿イワカムツカリ』

恵比寿に佇む、大正時代に建てられた一軒家。不思議な響きの店名『イワカムツカリ』とは、日本料理の祖神、醸造の神である磐鹿六雁命(イワカムツカリノミコト)が由来。

心から安心できる食事を供したいという想いのもと、オーナー・内山昭氏が辿り着いた大人の居酒屋だ。

宗田鰹、うるめ鰯、鯖を独自に配合した出汁に、日本酒をたっぷりと1合注げば、「葉衣しゃぶしゃぶ」の準備は完了。まず、早採り若芽で素材の旨みを堪能する。



店で22時間かけて発芽させた富山県産「医王の舞」の発芽玄米おじや1人前¥500

使用される肉は、モッチリ食感と深い味わいが魅力的な、無薬飼育の先駆け的存在である「えばらハーブ豚 未来」の肩ロース。

オーダー後にスライスされるこだわり。都内でも扱いの少ない稀少な銘柄である。

それを、自家製のたれにつけ、“葉を衣”にしていただく。季節を感じる見目麗しい野菜は、愛知県の三河など全国から届く有機無農薬野菜。

ボイラーオニオン、黄金タモギ茸など珍しい種類も。内容は季節によって替わる。

〆は、じっくり出汁を吸わせた玄米に溶き卵を入れたおじや。完膚無き迄に胃袋をギュッと掴まれる。



自家製煎り酒に白醤油、みりんなどを加えた特製だれ



花見シーズンには、大きな窓から一面に桜を眺めることができる


鉄板焼きだって、ホテルの上階よりこっちのがいい!



住宅街の真ん中にある入口。注意していないと見逃してしまう
恵比寿の住宅街にひっそり佇む一軒家『鉄板焼き 嬋』

恵比寿駅から徒歩10分。これだけ歩くとなると女性はちょっと嫌がるかもしれない。

がしかし、店に到着した瞬間にそんなモヤモヤも一気に晴れる。そんなお店が、2015年11月にオープンした『鉄板焼き 嬋(ぜん)』。



鉄板焼きならではのライブ感が楽しめるカウンターは、特等席

駅前の喧騒を離れ、住宅街の一角にある古民家を改装した一軒家レストランだ。

一見普通の住宅のようだが、ドアを開けて店内へ入ると、そこには洋館のようなモダンでスタイリッシュな空間が広がる。

1階には食材が焼きあがるジューシーな音が目の前で楽しめる鉄板カウンター、そしてプライベート感溢れる個室が完備されている。



目の前で焼かれたフォアグラが入った「フォアグラ茶わん蒸し」。茶わん蒸しの中に具として入っているわけではなく、そのまま上に乗せてしまっている!

帝国ホテルやステーキハウスで修業を重ねてきたというシェフが創り上げるのは、その日仕入れた食材を一番美味しい調理法で食べられるフルコースだ。

その日一番美味しいものをバランスよく食べてほしいというシェフの想いから、アラカルトはなく、コース一択とした。



「帆立の鉄板焼き」。グリーンのソースは四万十川の青のりを使ったソースで、ちょうどいい塩加減をプラス



じっくり火を通したガーリックチップと塩を添えた「特撰A5黒毛和牛サーロインステーキ」。美しいピンク色は脂まで甘く、プロの技を感じる逸品



2階にはレトロな空間が広がり、1階とはまた違った雰囲気を味わえる

一通りコースを楽しんだ後は、さらにお楽しみが待っている!

2階へと案内されると、そこにはレトロなアンティークやソファがあるラウンジスペースが広がっている。

ゆったりと寛ぎながら、2人だけの時間を思う存分楽しんでいただきたい。



なぜかほっとできる、でも上質!



ゆったりとした掘りごたつ式のL字カウンター
日本情緒漂う隠れ家でしっとり和食『天現寺 小野』

お香の奥ゆかしい香りが漂う小さな玄関を靴を脱いで上がると、廊下の先にこじんまりしたカウンターが現れる。

古い建具や設えには古民家を思わせる雰囲気があるが、艶っぽい朱色のカウンターや機能性に富んだオープンキッチンが、それにモダンな彩りを添えている。

満席でも8名という親密な空間に降り立てば、日常を忘れてゆったりと寛げる。

内容はおまかせといっても、苦手な食材や食べたい料理のリクエストはもちろんのこと、ゲストそれぞれに寄り添う形できめ細かに対応している。

お仕着せでなく、料理を楽しんでもらえることが最も大切なことなのだ。



「焼き物」。鱗もいただく甘鯛の松笠焼きは、自家製のカラスミをたっぷりと振りかけてある

オーソドックスな素材でも手法を変えるなど、工夫を凝らすことで食感ががらりと変わったり、意外に思える食材の組み合わせが新鮮な味覚を呼び覚ましたり、小野さんの料理には、時にハッとさせられる喜びが隠れている。

ストレートに食材の美味しさを表現しながらも、ここならではの味わいが、美食家たちの足をこの店へと向かわせるのだ。

空間からサービスまで、細やかに心を砕き、ゲストの会話を妨げない控えめな接客もそんな気配りのひとつ。

大切な人と、ゆるりとした時間を過ごせるからこそ、何度でも通いたくなるのだ。



「食事」。定番となっているのが、毎朝作り立てという湯葉を使った湯葉ごはん



駅前の喧騒から離れた静かな環境。古民家のような小さな入口は趣が深い



「煮もの」。聖護院大根と鮑の小鍋仕立て。添えられた半生のくちこは、そのまま食べた後に、出汁に浸してもおいしい



「酒肴盛り合わせ」。旬の食材を中心に使い、その日のコースによって仕立てる。この日は白子豆腐、セリと蟹の土佐酎ゼリー、海老芋の唐揚げなど