開発の時間軸が長すぎて仕事にやりがいを見つけられません(写真:Geber86 / iStock)

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初めまして。メーカーで技術者をしている入社3年目の者です。人に喜んでもらえるモノ作りをしたいと考えて、今の会社に就職しました。
現在の仕事は、環境問題・エネルギー関連の部署のため、社会課題からはっきり見えていないターゲット層を仮説で想定して、製品の方針を考えるといったスタンスで開発を行っています。
しかし、今の仕事は開発の時間軸が長すぎて(開発目標が2030〜2050年)、「誰にどんな価値を提供するか」ということの実感が湧きにくく、仕事にやりがいを見つけられません。
自分としては、「誰にどんな価値を提供するか」ということをはっきりと認識したうえで、仕事がしたいと思っています。
以下が、相談させていただきたい内容なのですが、今の私には、「この製品の開発に携わりたい」という特定の思いがないため、「どこに異動したいの?」と聞かれたときに、答えられない状態です。
周りの同僚は、介護ロボット・地中探索ロボ・オーディオ関連の開発・AI・海外マーケティング等々の具体的な目標を持っています。
なりたい職業にはなれましたが、私の今の状態で、やりたいこと(担当したい製品や事業)を見つけるためにはどんな行動をするべきなのでしょうか。
会社員 小林

製品化が先であればモチベーション維持は困難だ

製品化が近い、できる限り開発の時間軸の短い分野で、なおかつ最終消費者であるユーザーの顔が見えるような、そういった仕事に従事したい、要はそういうことですね。


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頂戴した文章を拝見すると、おそらく小林さんは、自分が開発に携わった製品が市場投入されユーザーが実際に活用しているシーンを見ることで、リアルに世の中に存在するニーズを満たすような仕事をしていると感じ、モチベーションが上がるのだと思います。

確かに、製品化が20年以上も先の話であれば、モチベーションを維持することは困難でしょう。

そのような中で、異動希望を出すにもやりたい具体的製品がないがゆえに、まずはそういった対象を探す手法を模索されている、そういったことかと思われます。

その一方で小林さんとしては、今の会社に職場としては満足されているようですから、何も転職をして新しい職場と新しい対象製品や分野を探すということではなく、前提は今の職場における部署移動ということでしょう。

また、製品化までの時間軸がそこまで長くはないことを考慮すると、次回従事する仕事が小林さんにとって最後の分野というわけではなく、またさらにその次の製品や分野を選定する必要に迫られる可能性が高いのでしょう。

方向性の整合が取れているかを確認する

そう考えますと、特定の製品や分野ありきではなく、現在の会社における開発や製品化方針をまずは理解したうえで、都度従事したい製品なりを自分の判断基準に応じて見つけることを考えるべきです。

会社の方針を確認し、長期の研究開発だけではなく、小林さんが理想とするような時間軸のものが今後も複数出ることを確認することで、まずは会社の方向性と小林さんの方向性の整合が取れているか否かをまずは確認する。

これが最初のステップです。

そもそもその方向性に相違があれば小林さんが望む仕事は巡ってきませんから、まずはこの確認から開始すべきなのです。

それが確認できれば、次は可能であれば会社が手がけている製品化や開発マップのようなものを取り寄せ、どの製品であれば小林さんが望む時間軸での市場投入が考えられているかを確認します。

小林さんが現在の会社で継続的に勤務することを前提としていますから、会社における開発のパイプライン上に何が乗っているのかを理解しておくことは、いずれにせよ必須です。

そのうえで、その中から最終消費者たるユーザーに近い製品はどれか、そういったポジショニングの確認などを通じて小林さんが譲れないそのほかの要素を満たす分野はどれかを探す。

そういった順番で小林さんにとっての選択肢を列挙してみるのが良いかと思います。おそらくですが、小林さんは何もない状態からご自身で考え、分野を選定するというよりは、リアルに目の前にある選択肢から絞るほうが得意なタイプなのでしょう。

であるがゆえに、周りの方たちのように将来やりたい理想の分野が思いつかない、ということなのかと思います。もちろんこれは人それぞれのやり方や思考回路ですから、良い悪いの話ではありません。自分の思考回路やクセに応じて、やり方の整合性を取れば良いだけの話です。

であるから、上記のような順番でまずは小林さんにとってリアルな選択肢は何が存在するのかを把握したうえで、方向性を絞るということの合理性があるというものです。

そのためには、時間軸など列挙頂いているものを含めて、小林さんとしてモチベーションを感じられる要素は何かを再度棚卸ししたうえで、現在の職場におけるリアルな選択肢とぶつける検証作業をするのが良いでしょう。

自分にとっての理想の仕事や職場を探すのは、つねに試行錯誤が求められる作業です。

決して簡単な作業ではありませんから、ある程度は根気よく、長い目でそういった作業に取り組むという心持でいるべきです。

意思決定が容易になっていく

一度そういった試行錯誤を通じて方向性を決定する経験をつくってしまえば、次回、そしてそのさらに次はどんどん意思決定が容易になっていくはずです。

慣れるまでは大変かと思いますが、そもそも人生そのものが「選択」により前に進むものである以上は、早めに慣れておくことが大切です。

試行錯誤を通じて小林さんが理想とする製品や分野の仕事に従事できることを応援しております。